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「電車の中で眠くなるのはなぜ」。番組「チコちゃんに叱られる!」の答えに不満。 [変なところがキになって。]

NHK総合で2018年4月から始まった
「チコちゃんに叱られる!」

5歳という設定のチコちゃんが、
大人である出演者に、当たり前と
思っている事柄について質問。
答えられないと、
「ボーッと生きてんじゃないよ」と
しかり飛ばす番組です。

以前にもこの番組について
取り上げたことがあるのですけれど、
問題とその答えが、どうも適当というか、
いい加減な気がしています。

2018年6月29日の放送は♯12。
http://www4.nhk.or.jp/chikochan/x/2018-06-29/21/5839/1490012/

「プールで目が赤くなるのはなぜか」
「炊き立てのごはんがおいしいのはなぜ?」
などの質問が出演者になされました。

その中で出てきた
「なぜヒトはパンツをはく」の答えは、
当初、エジプト考古学者の吉村作治先生の
「神様と交信するため」だけでしたが、
それではさすがにまずいと思ったのか、
衣装の研究者の説を紹介。

現在の下着の直接のルーツであるのは
ゲルマン民族のズボン。

都会の文明を持つローマ民族のワンピースに憧れ、
ワンピースの下にズボンをはき、それが下着になった。
つまり都会への憧れと説明していました。
(「ゲルマン民族が都会に憧れた結果、
ズボンがワンピースに隠れて下着となった」)

なんだかなーって感じですね。
由来はそうかもしれませんが、
パンツをはく理由はそれだけじゃないでしょ。
(そもそもの由来を聞きたいなら、質問を
「ヒトはなぜパンツをはくようになったのか」
に変える)

そして一番気になったのは
「電車に乗るとなぜ眠くなるのか」。

あなたは、何だと思われますか。




「お母さんのお腹の中を思い出すから」

電車の中で聞く音や振動が、
お母さんの体内で聞く
それらに似ているからだとか。

その後、電車の音、体内の音を
比較したりしていました。

日本の電車の中の居眠りに関しては、
よく海外のテレビ番組で取り上げられます。

そして、
「日本人は電車の中で居眠りをする」
と指摘されています。

海外で、電車やバスなどの公共交通機関の中で
居眠りすることは、ほとんどないので、
この日本人の居眠りを不思議に思い、
取り上げるのでしょう。

番組があげた理由なら、人類は皆同じ。
外国人も眠くなり、居眠りするはずですが、
実際はそうではない。

海外で電車の中で居眠りが少ない理由は。
居眠りしていると、物をとられたり、
危害を加えられる危険性が高く、
緊張を強いられるからとされています。

また最近、「睡眠負債」という言葉が登場していますが、
日本人のサラリーマンは、通勤時間が長く、
睡眠時間が短いので、ほかに電車内で不足している
睡眠時間を補っているのかもしれません。
(なお帰宅時の電車で寝ると、夜の睡眠の質を
下げてしまうのでおすすめではないそう)

他にも、
〇電車のシート、車内環境
 座り心地のよい椅子か、固い椅子か。
 夏、冷房がついていない車内。
〇文化の問題
 「人前で眠ることは恥ずかしいこと」という
 意識、規範があるかどうか。
 日本の場合は、そうした規範意識が薄い。

何が言いたいのかというと、
単純化しすぎていて、他の
考慮すべき要素を無視しすぎている
ということです。


《疲れをとるなら帰りの電車で寝るのをやめなさい》(Amazon)


〇《世界の国々と比べて、日本人の睡眠時間が短い
 ことも指摘されています。経済協力開発機構
 (OECD)が2009年に行った調査では、
 対象となった18カ国の中で、日本の平均睡眠時間は
 韓国と並んで世界の最低水準にある》

《世界睡眠会議》《日本が「不眠大国」ってホント?》
https://suiminkaigi.jp/library/insomnia-country

番組では、上記の説明は、
諸説ある中の1つなどと
言い訳をしていますが、

余りに単純化し、
考慮すべき他の要素や説を
紹介しないのは不十分という気がします。

1つの原因で説明しきれないことを、
1つで説明するのは無理がある。

大人なら、複数の原因・理由を示して
説明しないといけないのではと。

ああ、5歳のチコちゃんが、
教える立場だから、単純化しているのか。

エンターテイメント番組なので、
子どもにもわかりやすくしない
といけないのはよくわかるのですが、
もう少し、大人の配慮を番組には求めたいですね。

〇前回の、「タイムマシンってなぜできない?」に対する
 答えの中で、「すでにタイムトラベルは実現している」
 という説明も苦しかったなー。
 http://www4.nhk.or.jp/chikochan/x/2018-06-22/21/1444/1490011/
 昔の見世物小屋であったという「 六尺の大イタチ」を
 思い出しました。
 中に入ったら、六尺の板に血のりがついていたという
 「大板血」です。
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