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アメリカン航空、29億ドルの資金確保。さらにBA、カンタスと組んで、JALに総合的に提案。

日本航空の先行き、新たな前原国土交通相が、
再生会議を白紙撤回と発言、
一方で、2社体制の維持、支援継続とも言及。
ともかく、先行きが見えない状況となっています。

外資との提携では、アメリカン、デルタが現在の所、
争っています。

同じアライアンスに属するアメリカンが、BA、カンタスと組んで、
日本航空に、総合的な提案を行っているようです。

2009年9月18日、日本経済新聞。
《アメリカン・BA・カンタス、日航支援を共同提案
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20090918AT1D1800K18092009.html
《経営再建中の日本航空に対し、米アメリカン航空と
英ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)、豪カンタス航空の3社が、
借入金の債務保証や営業拠点の統合など幅広い支援策を
共同提案したことが18日、明らかになった。》

ご存知のように、アメリカン、BA、カンタスは、
同じワンワールドというアライアンスに属しています。

アライアンスの生き残りもかけ、日本航空を引き留めようということのよう。

《(1)日航の借入金の債務保証や金融機関の紹介など広範囲な金融支援
(2)3社と日航の営業拠点統合や太平洋路線での便数調整
(3)リストラに関するコンサルティング――などを提案。》

アメリカンは日航に500億前後の出資を提案しているよう。
直接的にその出資にあてられる訳ではありませんが、
アメリカン航空(の親会社AMR)は、GEキャピタルから、
保有機を売却し、リース(借りる)いわゆるリースバック契約で、
16億ドル、さらに2億8000万ドルの融資、
加えてカード事業を共同して行っているシティグループから、
マイレージの売却で、10億ドルも確保、
あわせて29億ドル、資金を調達しています。

当初、単独で提携を申し込んでいたアメリカンですが、
この共同提案は、競合相手のデルタが、スカイチームの

エールフランス―KLM、大韓航空を巻き込んでの支援を
提案していることから、作戦を変更したものと思われます。

(なお大韓航空は、日航に対する出資は広報が否定している様)

アライアンスを変更する場合、
以前にも書きましたが、コンピューターシステムの変更、
マイレージ制度の整備、顧客への周知広報など、
時間も費用もかなりかかります。
最短1年、数百億規模とも。

日航再建のキーとなる銀行、関係企業が、
そこまで待ってくれるかどうかという問題があります。

デルタ航空との提携は、太平洋路線に便数が多いため、
アメリカンに比べ、より費用削減効果が高いというメリットはあるものの、
他方、アライアンス変更というマイナスがあります。

現状では、マイナスの方が大きいと考えられるため、
アメリカンの提案をしのぐプランを示さないとならず、
いかにデルタでもそれは、大変かもしれません。

26億ドルもの資金を得たアメリカン航空。
市場はそれを好感し、株価も上昇したよう。

アメリカン航空の親会社AMRのアーピー会長兼CEOは、
日本航空との資本・業務提携交渉に関し、かなり強気の
コメントを出したのは、そうした事情があったからかもしれません。

さてデルタ航空の新たな提案は、あるのか、
10月中旬まで目が離せません。


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