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アンディ・ウォーホルの「たわしの箱」5個で3億円。上野の寛永寺の庭に置いてあった段ボール。 [気になるニュース]

鳥取県に225年春に新設予定の県立美術館。
https://tottori-moa.jp/

その目玉作品として、
アンディ・ウォーホルの作品がやってくるそう。

アメリカでは一般的なスーパーで売られている
たわし(Brillo)の段ボール製の箱を、そっくりに
木で組み立て直した作品です。

多くの方がご存じのように
アンディ・ウォーホルは、ポットアートの旗手と言われ、
やはりスーパーで売られているキャンベルスープの缶を
描いた作品も発表しています。

大衆消費社会を端的に取られた作品として、
氏の代表作の一つとされています。

この「たわしの箱」もその一連の流れの中の作品ですね。

自分も含めて、こうしたポップアートは、
余りその価値が理解されていないのではないでしょうか。

あんな「たわしの箱」が3億円なんてと。

これが日本人に人気のゴッホの作品だったら、
鳥取県民はじめ、日本の多くの国民は納得した
と思うのですが……。

ただ3億円でゴッホの作品を入手することは
困難だと思いますけれど。

もうずいぶん前、ニューヨークに仕事で
何度も通っていた頃、合間を縫って、
グッゲンハイム美術館(本館、SOHO)、
ホイットニー美術館などに足をのばし、
多くのポップアート作品に触れました。

その中には、アンディ・ウォーホルの作品も。

実物を見ると、その色彩の鮮やかさと
フォルムのシャープさがとても印象的で、
確かに芸術的と評価されている理由が理解できました。

ただ美術館だかSOHOのギャラリーだったか忘れましたが、
くしゃくしゃになった白い紙袋が置かれただけの作品は、
誰かが落としたものかと思わず、拾い上げそうになりました。

けれど、そこにはタイトルと作者名が記されていて、
これも作品なのだと初めて知り、びっくりしたものです。

そうした体験はかなり前でしたが、つい先日、
上野の寛永寺にお墓参りに行ったときのこと。

寛永寺で芸術展が開かれていました。
「東京ビエンナーレ2023 はじまり展」。

墓苑を出て、根本中堂のすぐ裏、
かつて徳川慶喜が謹慎した部屋と
その家来で大河ドラマの主役ともなった
渋沢栄一が建てた「渋沢家霊堂」も
無料公開されていたのです。

普段は、公開されていない場所なので入ってみました。
(廊下の裏までは、法事で入ったことがあるが、
中庭は普段非公開らしい)

そうしたら入ってすぐ、庭の入り口に、
ぼろぼろの段ボールが置かれているではありませんか。
見渡したら、庭の奥の方にもいくつか。

一緒に行った姉が、
「あれ、片付け忘れている」とつぶやきました。

自分もてっきりそうだと思い、入り口にいた女性の係員に
教えに行こうとした時、作者と作品名が書かれていることに
気付きました。

うーん。
このぼろぶろの段ボールたちが芸術作品かー。

《時空を超え 徳川将軍15人集う 寛永寺プロジェクト 
日比野克彦さん段ボールアート 2022年10月16日 06時38分》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/208425

姉から「ここで何か言ってはいけない。
他にも鑑賞している人がいるのだから」
と注意されたので、そこでは無言を貫きました。

けれど、そこから駅まで姉と、
この「芸術作品」について語り合いました。

見た目が汚らしく、
自分の芸術の理解を超えていました。

ゴッホは、生前は、弟以外、誰にも理解、
評価されず、無くなりました。

しかし今、ゴッホの芸術性に
疑問を持つ人はほとんどいません。

芸術とは、無理解との戦いなのかもしれませんね。


Pen (ペン) 「特集:知らなかった、アンディ·ウォーホル」〈2022年10月号〉 [雑誌]



Casa BRUTUS特別編集 アンディ・ウォーホルの基礎知識。



Brillo(ブリロ) ソープパッド レギュラー 10個入



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