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美智子皇后。婚約記者会見で鼻濁音ができないことを池田彌三郎氏に指摘され、次回から直していた。

2014年9月27日土曜日で最終回を迎えた
NHK連続テレビ小説「花子とアン」。

彩香さんが歌う主題歌「にじいろ」。
鼻濁音で歌っていないと多くの人に指摘されている
とのエントリーを書きました。

このエントリーに多くのアクセスがあるのですけれど、
母と鼻濁音について話していたら、
ずいぶん昔の話を教えてくれました。

それは美智子皇后のお話。

1968年昭和33年、11月27日に当時皇太子であった
今上天皇との婚約が発表され、
美智子様の記者会見が行われました。

その際に当時の明仁親王の魅力について尋ねられ、
以下のように答えられました。

「とてもご誠実で、ご立派で、心からご信頼申し上げ、
ご尊敬申し上げて行かれる方だというところに魅力を感じ致しました」

この回答は、流行語にもなりました。

この時の記者会見で、美智子様が、
「きょうガ、初めてで…」「とても木ガ多く…」
「イギリス、おみやゲ」といった具合に、
「ガギグゲゴが鼻にかからない」と
鼻濁音をつかっていない旨、指摘したのが
国文学者の池田彌三郎氏でした。

《レファレンス事例詳細(Detail of reference example)》
《国文学者の池田弥三郎氏が、美智子様が皇太子妃に内定された際の記者会見で、
お答えになった際に、新聞で鼻濁音について「鼻濁音にされたらどうか」と
実際に指摘した新聞記事を探しています。
ネット上などでは、池田氏が指摘し、その後美智子様がなおされた、
という内容のものが多く出ていますが、実際に池田氏が指摘をしたとされる記事が、
いつどの新聞に掲載されたものなのか不明ですので、調査をお願いいたします。》
http://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000072514

《記事タイトル:
「忘年放談3 ガ行鼻濁音が出ない ただ一つの群馬なまり 美智子さんの発音」
(出席者:今東光氏・三宅艶子さん・池田弥三郎氏)
当館請求記号:YB-15
新聞タイトル:東京新聞[マイクロ資料]
掲載箇所:昭和33年12月27日朝刊1面》

美智子様は東京生まれで東京でお育ちですが、
戦争のため、小さいころ、群馬県、長野県などで
過ごされています。

お父様は群馬県館林市のご出身、
お母様は、佐賀がルーツの副島家のご出身。
14歳までは中国の上海で過ごされ、
それ以降は東京で生活されています。

群馬を含む北関東、佐賀を含む九州北部は、
鼻濁音を使わない地域。

ご両親のご出身を考えると、家庭の中では、
おそらく鼻濁音は使っていらっしゃらなかった
と思われます。

ちなみに池田彌三郎氏は、
銀座の天麩羅屋・天金の次男。
東京生まれの東京育ちです。
(江戸っ子、東京っ子、
銀座っ子であることを誇りにしていた)

母の話によれば、この後、美智子様は、
特訓され、数ヶ月後にテレビに出られた時は、
見事な鼻濁音を披露されたとのことです。

これには苦言を呈した池田氏も驚いたとのこと。

なかなか興味深い話でした。

関連エントリー
「花子とアン」の主題歌「にじいろ」。絢香さんの「が」の発音が我慢できないと投稿。
「知床旅情」の「白夜」は「はくや」が正しいと言われて、森繁久彌さんはどう答えたか?

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