地震被災お見舞い。ペルーのお酒「ピスコ」に「７．９」はないだろ。 [旅行]
この6月に、ペルー大使の招待を受け、大使館で食事をしました。
ですから、先日、発生した地震は、ショックでした。
大きな被害を受けたようで、心からお見舞い申し上げます。
《ペルー大使にお呼ばれして大使公邸に。音楽とペルー料理を堪能。》
8月2５日、アサヒコム、
《「最悪だ」 ペルー支援感謝の酒名「７．９」、すぐ撤回》
の記事を読んで、ちょっと怒りが。
これは、《ペルー政府が支援してくれた各国への感謝の印として、》
贈ろうとしている、地酒ピスコを《地震の規模にちなんで「７．９」と名付けたところ、
「不謹慎だ」と批判が噴出し、わずか１日で名称の変更を余儀なくされた。》という内容。
上記のエントリーでも朝日の記事でも紹介されていますが、
ピスコは、ペルーの代表的なお酒。ブドウから作られる蒸留酒です。
夏には、ピスコにレモン汁と砂糖、卵白と氷を加え、
シェークして作るピスコサワーが最高です。
そのお酒ピスコに、地震の大きさを示すマグニチュード「７．９」ですか。
死者が数百人の単位で出ているときに、これはないですよね。
それも業者が名付けたのではなく、政府関係者がそうしたというのがなんとも。
日本で言えば、阪神・淡路大震災の時のマグニチュードを、
灘の日本酒のラベルに使って、支援してくれた各国に贈る
ということに匹敵しますね。
これはいかにも不味い。
ラベルはそのままでも全く問題ないのにね。
知り合いに聞いた話や、各種マスコミの報道をあわせると、
ペルーの観光は、道路が寸断され、かなり厳しいよう。
毎日新聞夕刊 2007年8月20日
《ペルー地震：ハイウエー寸断、渡河する車も》
サンパウロ新聞2007年8月23日
《深刻な爪跡残すペルー大地震》
http://www.spshimbun.com.br/content.cfm?DO_N_ID=18374
大きな力には、なれそうもありませんが、
出来るのは、せめてペルーのピスコでも消費することぐらいかなー。
こちらのサイトでは、ピスコサワーの簡単なレシピも紹介されています。
《ペルーのお酒ピスコピスコサワーに！ソルディカ（750ml）》
ペルー関係のエントリー
《ペルー料理の名店「インティライミ」が１０周年。セビッチェとチチャ・モラーダ》
《大使館員がお勧め、イケメンシェフが作る新橋のペルー料理店など、いけてるレストラン。》
「インカ・マヤ・アステカ展」やＮＨＫの放送で、
http://www.nhk.or.jp/inca-maya-aztec/
インカをもう少し、学んでおきたいと思いました。
《インカ (NHKスペシャル 失われた文明) 》
アステカにも興味が。
《アステカとインカ黄金帝国の滅亡》
一日も早い復興を。
それまでは、少し、知識を蓄えておくことにしましょう。
そのあとは、ペルーに行きたいなー。
追記（8月26日）
8月25日、日経新聞夕刊、「あすへの話題」に、司会者・エッセイストの
楠田枝里子さんが、《ペルー地震に思う》とのタイトルで、
今回の地震と、今月の初めに「古代アメリカ学会」の会報に発表したばかりの、
ご自身のアスカの地上絵と地震の関係についての論文に触れられています。
楠田さんの論文の要旨を、エッセイに従って抜書きすると、
○《かつて、ナスカの北西に位置する古代パルパの人々が、
何らかの理由で南東に移動し、ナスカ文化を花開かせた。》
○《移動の理由のひとつとして、》《地震に注目》
○《ナスカを襲った地震の記録を探した。》
《断層地図を入手し、地上絵の集中する地帯との関連を調べてみた。
するとそれらが見事に一致した》
○《古代の人々は》《被災した土地から新天地を求めて、移動を決意したのではないだろうか。
地上絵にも祈りを込めたのではないか……。》
非常に面白い論考ですね。
文明があるとき突然、ある場所からなくなったり、移動したり、
大きな変化が起こったりします。
その原因として、地震、火山の噴火、洪水など天災があるとはよく指摘されることです。
（例えば、噴火で言えば、九州に弥生文化が発達した理由として、鬼界カルデラの噴火で、
南九州及の人口が極端に減り、その地の縄文文明が壊滅状態になったことがあげられる）
それを断層地図に、地上絵をマッピングさせ、移動の理由（の一つ）が地震であると、
客観的に立証されたのは、大きな成果だと思います。
楠田さんは、最近は、《チョコレート・ダイエット》で知られていますが、
地上絵の研究でも有名。
《ナスカ・砂の王国―地上絵の謎を追ったマリア・ライヘの生涯 (文春文庫) 》
という本も出されています。
楠田枝里子さんのホームページに上記の論文が全文掲載されています。
http://www.erikokusuta.com/maria.html
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