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ブッシュシューズから思い出したこと。革靴の値段と娼婦の関係。スパゲティ・アラ・プッタネスカ。花魁の高下駄。 [気になるニュース]

バイバイ・ブッシュシューズの工場出荷価格が27ドルと
いうことを知り、トルコでは高いのかどうかが気になりました。

あの靴は正確には「バイバイ・ブッシュシューズ」。
あなたもブッシュ大統領に靴を投げつけてみようゲーム。


昔、誰のエッセイ、随筆(檀一雄、吉行淳之介?)だかで、
「その国の革靴の値段と一晩の娼婦の値段は一緒」という
内容を読んだ覚えがあります。

イラクやトルコでは、この「法則」が通用しているのでしょうか?

バイバイ・ブッシュシューズは、上は革のようですが、
下は皮底ではないようで、かなり安物みたいなので、
これで比較するのはもしかしてダメかも。

なお12月26日の朝日新聞朝刊によれば、
トルコの製靴産業の中心都市ガジアンテップでは、
町工場の主人らがみな「あの靴はうちのだ」
という騒ぎになっているそう。

靴と娼婦で思い出したのは、
映画「娼婦ベロニカ」です。
http://movies.foxjapan.com/destiny/

ヴェネツィアの高級娼婦の恋愛を描いた映画です。
そこで靴と娼婦の値段が…というわけではなく、
高級娼婦であるcortigianaが履いていた高い靴。
(いつもではない)

娼婦ベロニカ [DVD]》(アマゾン)

まるっきり実用性のない靴を履いていたんですねー。

なんと庄司陽子先生がお書きになっています。
コルティジャーナ・オネスタ (Be・Loveコミックス)》(アマゾン)

さて同じイタリアでも時代は遡り、
場所は南に下がります。

西暦79年にヴェスヴィオス火山の大噴火で、
埋まってしまった町ポンペイ。
国際港であったこの町には、
商人、船乗り相手の娼婦の館があったよう。

言葉が通じなくても、わかりやすいように、
娼婦の館への道標は、道路に刻まれた男性器。
なんともあからさまだけれどわかりやすいものでした。
(ドアのノッカーも男性器の形をしていたそうです。
娼婦の館だけでなく、男色の人のための館もあったとか)

ポンペイ遺蹟を紹介。もちろん娼婦の館も取り上げられています。
ポンペイの遺産―2000年前のローマ人の暮らし (アートセレクション)》(アマゾン)

娼婦の館のことを別名「狼の館」とも。
これは、娼婦が狼の鳴き声を出し客を引くところから
こう呼ばれていたようです。

《lupanare売春宿、娼館》

La prostituta era infatti chiamata lupa,
perché richiamavano i clienti facendo il verso del lupo, in piena notte

http://www.frillieditori.com/books/recemalamore.htm

ポンペイの娼婦の館(これまで発見されたもので30ほど)の値段は2アス。
安いワイン1杯分が1アスで、それより少しいい質のものは2アスだったそう。
なお一般の大人1日分のパンも2アス。公衆浴場の入浴料は0.25アス。

娼婦は、大抵、奴隷身分。
奴隷は靴ははいていなかったそうですが、
靴の値段はどれくらいだったのでしょうか?

NHKスペシャルローマ帝国 2 ポンペイの落書き (NHKスペシャル)》(アマゾン)

NHKスペシャル ローマ帝国 一万人が残した落書き
ポンペイ・帝国繁栄の光と影 [DVD]
》(アマゾン)

以前、ローマを築いたロムルスとレムスが
雌狼に拾われたということを書きました。
その当時、娼婦のことを雌狼とも言っており、
そこから二人は雌狼ではなく、
実は娼婦に育てられたとの伝説があります。

http://www.etymonline.com/index.php?term=whore

12月13日は双子の日。先に生まれた方が兄、姉。
後から生まれた人は弟、妹。ローマは双子の町?


さて、ポンペイにほど近い
ナポリの名物料理の一つが、
《スパゲティ・プッタネスカ(Spaghetti alla Puttanesca)》

スパゲティの娼婦風です。

ニンニク、赤唐辛子、オリーブ、ケッパー、
アンチョビー、トマトソースで作るパスタですが、
なぜ娼婦風と呼ばれているのかは、
幾つかの説があります。

自分がイタリア人から聞いて一番納得したのは、
仕事をする前に特に買物もせず、いつでも台所にある材料で
手早く出来るから、娼婦にうってつけという説明でした。

これだと頭の中に思い浮かぶのは、
娼婦が自分のアパートかなにかで商売している図。
ということは、娼婦の館で働いている女性ではないってことになりますね。

実際、どうなんでしょう?

娼婦の館なら、別に娼婦が作らなくても、
経営者が誰か料理人・使用人に命じて
作らせればいいのですから、
材料がいつもある常備の
瓶詰め、缶詰である必要は無い訳で…。

なんだか話がずれてしまいました。

《Storia e leggenda della “puttanesca”》
http://www.portanapoli.com/Ita/Cucina/ga_puttanesca.html

娼婦と靴の関係でした。

下のサイトは、世界各国の厚底靴を時代別に紹介。
ヴェネツィアの《娼婦ベロニカ》、さらには、
日本の花魁の高下駄もとりあげており、
両者に共通点は多いと指摘しています。

《SHOE・BAG探偵局》の《厚底靴の変遷》
http://shoebag.jp/atuzoko/atuzoko.html

同時代、1600年前後に、東では京都で歌舞伎が、
西ではフィレンツェでオペラも起こっています。
これも偶然の一致かもしれませんが、面白いことです。
(京都とフィレンツェは姉妹都市)

歌舞伎の創始者とも言われる阿国。
《おくに‐かぶき【×阿国歌舞×伎】》
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%C3%A5%C3%82%C3%82%C3%A6%C3%82%C3%82&dtype=0&stype=0&dname=0na&ref=1&index=02792402321300

Yahoo!百科事典
《出雲の阿国(いずものおくに)》
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%C3%A5%C3%82%C3%82%C3%A6%C3%82%C3%82&dtype=0&stype=0&dname=0na&ref=1&index=02792402321300

同、《オペラ》
http://100.yahoo.co.jp/detail/%E3%82%AA%E3%83%9A%E3%83%A9/

阿国は、巫女であり遊女でもありました。
この時代、西洋風の革靴はないでしょうから、
靴と娼婦の法則は、日本ではどうなるのでしょうか?
下駄の値段?

関連エントリー
ロースクールの女子学生、准教授と性行為中、
暴行を受けたと警察に。しかし売春行為で捕まる。


《La vera storia della Lupa dal Laterano al Campidoglio》
http://ricerca.repubblica.it/repubblica/archivio/repubblica/2002/06/16/la-vera-storia-della-lupa-dal-laterano.html


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