SSブログ

カリフォルニアワインの父、ロバート・モンダヴィ氏、亡くなる。朝日新聞でモンダヴィのワインプレゼント。 [グルメ]

何年前のことでしょうか。
ニューヨークのユニオン・スクエアの酒屋にいった時のこと。

お土産にアメリカのワインでも買うかと、お店に入ったのです。

産地ごとに売り場が別れていました。
東海岸のワシントン州のワインは、5ドルくらい。
そしてカリフォルニアワインのコーナーが。

その辺りでうろうろしていたら、
ワイン選びに困っている東洋人に見えたのでしょう、
店員がやってきて、
「このワインなんかお勧めだよ」とお勧めの1本を教えてくれました。

それが、ロバート・モンダヴィの「オーパスワン」でした。

今となっては、誰でもが知る著名で高価なワインですが、
その当時は、ワイン・飲食業界の人が知る人ぞ知るという存在で、
他のアメリカワインに比べれば、格段に高かったものの、
昨今の値段に比べるとかなり安い値段で、手に入れることができたのです。

その後、瞬く間にオーパス・ワンは、
世界の愛好家の間で高い評価を得て、入手しがたいものになり、
後年、同じ店を訪れた時は、厳重に鍵がかかったセラーに鎮座していました。

5月17日、共同通信。
《R・モンダビ氏死去  ワインメーカーの創業者》
http://www.47news.jp/CN/200805/CN2008051701000230.html

ロバート・モンダビ氏が亡くなりました。
彼は、カリフォルニアワインの父と、

呼ばれた人物。

記事にもあるように、
《新たな醸造方法を導入し、欧州の技術も取り入れて高品質ワインの製造に成功、
生産地ナパバレーやカリフォルニアワインの名を高め》たのです。

その彼が、79年から、フランスのシャトー・ムートン・ロートシルトを持つ、
バロン・フィリップ・ロートシルトと共同で作り出したのが「オーパスワン」です。

大成功して、ワイン王とまで呼ばれたロバート・モンダヴィですが、
そのスタートは、決して平坦ではありませんでした。

彼は、1913年6月18日、ミネソタ州ヴァージニアで生まれます。
父は、イタリアのマルケ州からの移民。

ワイン用のブドウの運搬の仕事をしていた父は、
カリフォルニアに魅せられ、
一家でカリフォルニア州ローダイに移住し、農園を開くのです。

モンダヴィは、父の下でワイン作りの手伝いをします。

「安物だったカリフォルニアワインを高品質なものにしよう」。

そう決意した彼の方針と、母、弟の考えは食い違い、
彼は、追い出されるようにして、新しいワイナリーを作るのです。

新天地でゼロからスタートしたのは、彼が53歳の時だったのです。

彼の言葉による自伝。
最高のワインをめざして―ロバート・モンダヴィ自伝 (ハヤカワ・ワインブック)

そんな彼を支えたのが、1980年に結婚したマーグリット・モンダヴィさんです。
現在、ロバート・モンダヴィ・ワイナリー副社長の彼女を紹介する記事が
5月19日、朝日新聞朝刊。《aspara club》に出ていました。

ロバート・モンダヴィのワインのプレゼントつきです。
(アスパラクラブへの登録が必要。無料)
http://aspara.asahi.com/mondavi-wine/login/mondavi-wine.html

《私のセカンドライフ》

少女の夢、ワインの里で花開く
ロバート・モンダヴィ副社長 マーグリット・モンダヴィさん

波瀾万丈の人生、それは、ロバート・モンダヴィだけではなく、
マーグリットさんにもあてはまります。

《カリフォルニアの最高級ワイナリーの文化事業副社長にして、芸術家のパトロン。
室内プール付きの豪邸で、米仏の三つ星レストランを巻き込む
「グレートシェフプログラム」を展開。スイス生まれで、5カ国語を操る才女――。》の
マーグリットさん。

彼女が、ロバート・モンダヴィで働き始めたのは、1967年、38歳でした。
その時、彼女は離婚し、3人の子を抱えていたのです。

1925年に、スイスのアペンツェル州の小さな村で生まれたマーグリットさん。
ワインを愛する父、料理上手な母のもと、
《一家でミラノへ通ってオペラに親しみ、マーグリットさんは芸術学校で学んだ。》

その後、《スイスを旅行中の米軍人と恋に落ち、22歳で結婚。》

世界中を回り、《60年、夫の退役を機にカリフォルニアに落ちついた。
が、定住生活の退屈のせいか夫婦の衝突が増え、まもなく別居。
ナパのワイン農園で、パートのツアーガイドとして生まれて初めての職を得る。》

小さい頃の両親から授かったワイン、料理と音楽、
そして自ら学んだ芸術を結びつける活動を行っていったのですね。

今でも世界を飛び回るマーグリットさん。
亡くなった夫の分もこれから活躍して頂きたいものです。

メルシャンのロバート・モンダヴィのページ。
http://www.mercian.co.jp/rmw/robert/index.html
マーグリット・モンダヴィのページ。
http://www.mercian.co.jp/rmw/margrit/index.html

ロバート・モンダヴィさんを偲んで、
ゆかりの「オーパスワン」を1本開けたいところですが、
すでに以前買ったものはなし。
今、買うとなると…。

なおオーパスワンを生み出すワイナリーは、2004年、
ロバート・モンダヴィ社からコンステレーション・ブランズ社の手に。
http://www.opusonewinery.com/

こちらでのみ売られているのが、オーパスワンのセカンド「オーバチュア」。
これもマニアの間では、高値で取引されています。

オーパスワンの住所
7900 St.Helena Way, Oakville, CA 94562, USA

2004年は近年で最高の出来。
同年は、ブドウの状態が良かったため、
セカンドのオーバーチュアは作られていないそう。

[2004] オーパス・ワン 750mlOpus One 2004
こちらは、ロバート・モンダヴィのプレミアムシリーズの赤。
★威厳溢れる風味の濃密で凝縮した一徹な作品
★【15%OFF】ロバート・モンダヴィ・カベルネ・ソ...


ロバート・モンダヴィは、1995年に、
イタリアの名門フレスコバルディ家と共同事業をはじめ、
スーパートスカンの代表「ルーチェ」を生み出しました。
(ルーチェ・デッラ・ヴィーテ社)

フレスコバルディ家のランベルト氏は、
カリフォルニア大学デイヴィス校で醸造学を学びトスカーナに帰国。
カリフォルニア時代に、後にロバート・モンダヴィの醸造責任者となる
ティモシー・モンダヴィ氏と出会うのです。
そこから生まれたのが、ルーチェ。(光という意味)
このワインもあっという間に世界で高い評価を得るワインとなりました。
かつての値段を知っていると、なかなか手が…。
ルーチェ 96‘
セカンドのルチェンテなら。
ルチェンテ 2005

関連エントリー
高価なワインほど、美味しく感じる。アメリカで実験。人はいかに惑わされやすいか。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:グルメ・料理

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

トラックバックの受付は締め切りました