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「幸福の黄色いハンカチ」が里帰り? [気になるニュース]

日本の映画がアメリカでリメークされることが多くなっています。
またそれにもう一本、加わりそうです。

2007年2月13日(火)03:59 のサンケイスポーツ
不朽の名作「幸福の黄色いハンカチ」のハリウッドリメーク決定

《山田洋次監督(75)の不朽の名作「幸福(しあわせ)の黄色いハンカチ」の
米リメーク版製作発表会見が12日、東京・ホテル西洋銀座で行われた。
16年前に話が持ち上がっておきながら何度も頓挫しかけた企画だけに、
山田監督も「きょうは感慨無量の日です」。高倉健(75)が演じた主人公は
米アカデミー賞俳優、ウィリアム・ハート(56)が務める。
平成21年春に日本公開の予定。》

16年前から話はあったんですね。
その時は、キャストは誰を想定していたんだろ?

《ようやく3月22日に米ルイジアナ州でクランクインすることが決ま》ったとか。
他の情報によれば、ルイジアナを選んだのは、
「移動するたびに景色が変わり、独立系映画に理解が深い」》からとか。
10月にクランクアップ、09年春に日本公開予定。

《米国版タイトルは「The Yellow Handkerchief」で、「天使にさよなら」で
知られるウダヤン・プラサッド氏がメガホンをとる。
高倉の役を演じるのは、1985年公開の「蜘蛛女のキス」で米アカデミー賞
主演男優賞に輝いたハート。倍賞千恵子(65)が演じた妻役に米女優、マリ
ア・ベロ(39)、武田鉄矢(57)が演じた主人公と旅をする青年役に英俳優、
エディ・レドメイン(25)を起用した。》

米国版タイトルは「The Yellow Handkerchief」なんだけど、もし自分を
待ってくれるなら掲げておいてと男が妻に頼んだ黄色いハンカチは、ボートの
黄色い帆になるとのこと。だんだん見えてきましたね。設定とロケ場所が。

日本版のクライマックスとなったのは、北海道夕張市。
この映画の記念館(というか部屋)がありますね。
映画が公開されたら、ルイジアナにもファンが押し寄せそう。

脚本とプロデューサーは、《過去6度アカデミー賞を受賞している
敏腕プロデューサー、アーサー・コーン氏》で、《脚本に3年かけた》とか。
《製作費は1550万ドル(約18億8800万円)と》、
ハリウッドにしては、少額ですね。

 日本版の映画《幸福の黄色いハンカチ》は、
《米作家、ピート・ハミルさんのコラムから山田監督が発想を得た作品》。

映画《幸福の黄色いハンカチ

ピート・ハミルさんの原作ですが、クレジットを見ると、
ニューヨーク・スケッチブック―A New York sketchbook (文庫)》と。

これがちょっとすったもんだがあるんですね。

アメリカのウィキペディアのYellow ribbonなどの記述によれば、http://en.wikipedia.org/wiki/Yellow_ribbon
How the Yellow Ribbon Became a National Folk Symbol
直接の元ネタは1971年10月にニューヨークポスト紙にのった
"Going Home."と題したコラム。

《In October of 1971, newspaper columnist Pete Hamill wrote
a piece for the New York Post called "Going Home." In it,
college students on a bus trip to the beaches of Fort
Lauderdale make friends with an ex-convict who is watching
for a yellow handkerchief on a roadside oak. Hamill claimed to
have heard this story in oral tradition.》

その後、9カ月後に、リーダーズ・ダイジェストに再録され、ドラマも作られた。

《In June of 1972, nine months later, Reader's Digest reprinted
"Going Home." Also in June 1972, ABC-TV aired a dramatized
version of it in which James Earl Jones played the role of the
returning ex-con. 》

それから1カ月半後に、大ヒットとなった曲「幸福の黄色いリボン」
《Tie a Yellow Ribbon Round the Ole Oak Tree》が出る訳です。
アーウィン・レヴァインとL・ラッセル・ブラウンの二人は、
兵役中に聞いた話をもとに作ったと言っております。

《A month-and-a-half after that, Irwin Levine and L. Russell
Brown registered for copyright a song they called
"Tie a Yellow Ribbon Round the Old Oak Tree."
The authors said they heard the story while serving in the
military. 》

ピート・ハミルさんは、それを信じず、著作権侵害として訴えました。
何せ’73年の5月だけで300万枚の売り上げを記録したそうですから。

《Pete Hamill was not convinced and filed suit for infringement.
One factor that may have influenced Hamill's decision to do so
was that, in May 1973, "Tie A Yellow Ribbon" sold 3 million
records in three weeks.》

しかし、ピートさんは、この訴訟を取り下げます。というのは、
訴えられた相手側が、ピートさんがコラムを書く以前に、
同様な話があったという文書を見つけたからです。

 《Hammill dropped his suit after folklorists working for Levine
and Brown turned up archival versions of the story that had
been collected before "Going Home" had been written. [1]

全米第一位を記録した大ヒット曲、
トニー・オーランド&ドーンが唄った「幸せの黄色いリボン」は
BEST SELECTION》に収められています。
あたしは、このオリジナルより、
アグネス・チャンがカバーした方をよく聞いていました。
あー、恥ずかしい。(ぬぐいさりたい過去?)
探せば、今でもそのカセットテープが家にあるはずだ。

さて黄色いリボンの起源ですが、ウィキペディアなどの記述によれば、
イギリスまで遡るようです。(調査すれば古代までいけると思うが)
イギリスでは、黄色は、難から身を守るという意味があり、それが、
アメリカに渡った人たちの間で伝えられた。そこで、大切な人の無事を
祈るために黄色のリボンを身につけるという習慣になった。
ジョン・ウェイン主演の映画《黄色いリボン》はまさにこれですね。
市民戦争(南北戦争)の頃に兵士の無事帰還を祈る際にも使われる
ようになった。(身につけるから玄関などに飾るに)
さらに服役した夫の帰りを待つという所まで広がったと。

ブログ《Sousui's 19th Hole》の
Tie A Yellow Ribbon (Tony Orlando & Dawn, 1973)》には、
上のいきさつと、歌詞、その後の黄色いリボンに関するトピックスが
日本語で要領よくまとめられています。

ところで、父の日にベストファーザーを発表する
日本ファーザーズ・デイ委員会という組織があります。
そこでは、父の日に、「黄色いリボン」を贈るキャンペーンをしています。
イギリスでは、黄色が身を守る色とされていて、それがアメリカ渡り云々
というのが理由。《黄色いリボンの由来》。
あまり商売には利用してもらいたくないなー。

久しぶりに、見直してみるかなー。





 

 


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naonao

こんばんは。はじめまして。
「幸せの黄色いハンカチ」中学生のとき映画館で見ました。年がばればれですが(笑い)。それがリメイクとの情報だけでも素晴らしいのに、黄色いリボンの由来まで書いてあるなんて素晴らしすぎ!!
by naonao (2007-02-15 22:06) 

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