太陽に黒点なし。第二のストラディバリウスが誕生するか? [気になるニュース]
皆様、ご存じでしたか?
2009年4月9日、東京新聞夕刊。
《太陽 黒点消えた 活動、100年ぶり低水準》
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2009040902000227.html
これで思い出したのは、ストラディバリウスの秘密。
ストラディバリウスは、イタリアはクレモナという町の
名工ストラディバリによって生み出された
主にバイオリンの名器のこと。
これと太陽の黒点がなくなったことがどう関係するのか?
記事中に出てきた「マウンダー極小期」がキーワードです。
ストラディバリが活躍したのは、17世紀半ばから18世紀初め。
(諸説ありますが、生没年は1644年~1737年)
この活動した時代が、ちょうど、黒点がほとんど観測されず、
冷涼が気候が続いた「マウンダー極小期」に重なっているんですね。
彼が作り出した名器の秘密は、
これまで多くの研究者が研究していますが、
まだ定説はありません。
その中のひとつが、材料の木。
彼が生きていた当時の気候が、材料の木に影響を与えたという説です。
ヨーロッパでは、上のマウンダー極小期を含む、14世紀半ばから、
18世紀半ばにかけ、小氷河期と呼ばれる寒冷な気候が続きました。
その寒冷な気候のため、木の成長がゆっくりとなる。
そのため、木の密度が高い木材が生まれた、
そうしたイタリア北部アルプスの木材が、
ストラディバリウスの音色を生み出したと。
以前にも書きましたが、こうした材料は、
同時代およびそのあとの時代の多くのバイオリン職人が入手できたわけですね。
その中でストラディバリや数人だけが、今に残る名器を生み出した。
最高の材料は、名器の必要条件かもしれませんが、
十分条件ではない。
ほかにも様々な要素があったと考える方が妥当なのかもしれません。
関連エントリー
《あの名器ストラディバリウスの謎がついに解明? キーワードは小氷期。》
Yahoo!百科事典《太陽(たいよう)》の中に「マウンダー極小期」も解説されています。
http://100.yahoo.co.jp/detail/%E5%A4%AA%E9%99%BD/%E5%A4%AA%E9%99%BD%E3%81%A8%E5%9C%B0%E7%90%83/
太陽の黒点活動は、われわれ人類に大きな影響を与えている。
小氷河期がヨーロッパ近代を生み出したとの考えを詳説しています。
《太陽黒点が語る文明史―「小氷河期」と近代の成立 (中公新書)》
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