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ローマは、バレンタインデー発祥の地で、チョコの都なのか? 「世界弾丸トラベラー」。 [グルメ]

2月14日、バレンタインデーですね。

先日、「世界!弾丸トラベラー」という番組で、
バレンタインデー特集が放送されました。

1日で現地に滞在し、女性たちの夢をかなえるという旅番組。

2月12日の放送は、

《ローマで最高のバレンタインチョコを作って告白したい》
http://www.ntv.co.jp/dangan/contents/broad/new/main.html
という内容。

詳しくは、上記のサイトを見て頂くとして、
番組の中で、何度か使われていた表現に
非常に違和感を感じたので、それを記します。

その表現とは、「ローマはバレンタインデー発祥の地でチョコの都」
というもの。

えー、そうなの?

バレンタインデーは、
269年頃、2月14日に殉教死したローマの司祭である
聖バレンタイン(バレンディヌス、アイルランド人)の記念日のことですね。

当時の、ローマ帝国皇帝クラウディウス2世は、愛する人を故郷に残していると、
兵士の士気が下がるとの理由で、兵士の婚姻を禁止したとされています。
ウァレンティヌス(バレンタイン)は、司祭として、兵士を結婚させ、
それが発覚し、処刑されたと伝えられています。

日本では、女性から男性にチョコレートを贈りますが、
イタリアをはじめ、西洋諸国では、チョコに限らず、
また女性から男性に限らず、家族間、愛する人同士で
花、お菓子などの贈り物をします。

現在、この2月14日のウァレンティヌスの記念日は、
カトリックでは、祝日とされていません。

カトリック中央協議会
《バレンタインデーと教会》
http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/memo/valentine.htm

聖バレンタインは、ローマで殉教死していますが、
もともとテルニの司教なので、聖バレンタインというと、
ローマよりもテルニなのですが……。

テルニには、聖バレンタイン教会があります。

次に、ローマは「チョコの都」なのかという点。

何をもって「チョコの都」と定義するのかが難しいのですが、
チョコの消費量が多い都市、
優れた(これも主観的だが)チョコレート業者が多い都市?

チョコの都で一番に思いつくのは、パリ。
レベル、数からいうとパリかなー。
またミルクチョコレート発祥の地スイス(チューリヒ)、
消費量が多いベルギー・アントワープなんかもチョコの都と
言っていいかも。

イタリア国内なら、なんといってもトリノでしょうね。

19世紀に入り、チョコは飲み物から食べ物になるのですけれど、
その先進地域となったのが、トリノ。
トリノを治めていたサヴォイア家の公爵であった
エマヌエーレ・フィリベルトが、スペインの皇帝カルロス5世から
チョコレートを賜り、トリノの地にチョコレートが伝来。
18世紀後半から、チョコレート製造の技術が改良され、
次々にトリノを州都とするピエモンテ州にチョコレート会社が
生まれたのです。
上記のスイスにチョコレートの製造技術を伝えたのも
トリノからと言われています。

また毎年3月に、トリノでは、チョコレートの見本市が開催。
世界各地からチョコレート業者、チョコレート愛好家が集まってきます。

という訳で、チョコというとトリノなんですが……。

おそらく滞在1日、予算の都合で、トリノよりローマが選ばれたのかなー。

デロンギ、《イタリアン・ドルチェ!チョコレートの都トリノ》
http://www.delonghi.co.jp/italian_style/banzai/index047.html

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パヴァロッティがトリノの歌劇場で歌わなかった理由。イタリアの迷信。


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