オバマ氏を猿にたとえた風刺漫画はダメ。そう言えば日本でもイーモバイルが。
風刺漫画が問題となっているようです。
2009年2月18日、産経新聞。
《NYポスト紙の“差別”マンガが物議 チンパンジーをオバマ氏に…》
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090219/amr0902191101007-n1.htm
《18日付の米紙ニューヨーク・ポストに掲載されたオバマ大統領を
チンパンジーにたとえたととれる風刺漫画が人種差別的と物議をかもしている。》
記事にも漫画が掲載されていますが、
こちらが、本紙のもの。
《Delonas for Wednesday February 18, 2009》
http://www.nypost.com/delonas/delonas.htm
そう言えば、去年、日本でもオバマ氏をサルと思わせる
コマーシャルが放映中止になりましたね。
2008年7月3日。読売新聞。
《“演説”の猿がオバマ氏を連想…イー・モバイルがCM中止》
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080703-OYT1T00464.htm
スーツ姿の猿が、演説で携帯電話を変えよう、「Change(変化)」と訴えていました。
イー・モバイルは、人種差別の糸はないとしながらも、
抗議を受け入れた形で、放映を中止しました。
さらに思い出したのは、ブッシュ前大統領。
彼も確か、まるでチンパンジーと言われていましたね。
こちらは、ブッシュ前大統領とチンパンジーの
類似を研究(?)するサイト。
http://www.bushorchimp.com/
日本では福田前首相も、チンパンジーと、
誰かに言われていたような…。
アメリカにおいては、公的人物の報道に関しては、
メディア側に名誉毀損が問われることはほとんどありません。
「現実の悪意」理論で免責されているからです。
(公人に関する表現行為は、現実的悪意をもってなされた場合でなければ、
名誉毀損にあたらない。現実的悪意は、actual malice。
表現者が嘘と知りながら公表した。嘘かどうかも考えずに表現したことを
名誉の侵害を受けた側が立証する必要がある)
ですから、日本人の目から見ると、かなり過激な表現が許され、
流通しているように思うのですが…。
一方で、人種差別、宗教に関わる表現に関しては、
法的な機関よりも、むしろ関係する組織、団体からの
抗議、圧力により、是正(変更)される場合が多いようです。
今回のオバマ氏の風刺漫画について、
ニューヨークポスト紙は、時事ニュースのパロディー
とコメントしているようですね。
2009年2月19日、CNN。
《射殺チンパンジーはオバマ大統領? 風刺漫画に批判噴出》
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200902190008.html
この問題の今後も気になりますが、
自分が一番、関心があるのは、この風刺漫画の元となった、
《体重90キロの巨大チンパンジーが飼い主の友人の女性を
襲って重傷を負わせ、警官に射殺された。》という事件。
大島渚監督の《マックス、モン・アム-ル》を思い出させるのですが…。
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD11152/story.html
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