フランシスコ・ローマ法王がカラブリア州の組織犯罪集団「ンドラゲータ」を破門。

率直な物言いと質素な生活で人気の
フランシスコ・ローマ法王。

現在、南イタリアのカラブリア州を訪問しています。
野外ミサが行われ、
そこで法王はある画期的な宣言をしました。

このカラブリア州を拠点とする、
イタリア最大の犯罪組織「ンドラゲータ」の
メンバーの破門を言い渡したのです。

ンドラゲータは、薬物の国際的な密輸・販売を行っている犯罪組織です。
最近ではローマの有名なカフェ・レストランを買収し、
飲食業にも進出していると言われています。

イタリア、ドイツなどに勢力を拡大。
シチリアを拠点とするマフィア（コーザ・ノストラ）を抑え、
イタリア最大の犯罪組織集団となっています。

法王は、ンドラゲータは悪をたたえ善を軽蔑すると指摘し、
メンバーは破門されると説いたのです。

犯罪組織集団に対し、
「破門」との言葉を使った法王は、
初めてとのこと。

法王は、以前から、犯罪組織への対決姿勢を示しており、
構成員は地獄に行くと発言したり、
マフィアのマネーロンダリングに使われているとの噂がある
宗教事業協会（一般に「バチカン銀行」と言われる）の
調査、浄化を進めています。

イタリア国内の隅々まで、またどんな組織にも
入り込んでいるとされる犯罪組織。

バチカンも例外ではないとされ、これまで、
歴代の法王も浄化を訴えてきたのですが、
徹底されていませんでした。

また前の前の法王・ヨハネ・パウロ２世が、
マフィアに神の裁きが下ると発言した際には、
マフィアの爆弾攻撃の被害がありました。

今回は、組織を特定し、破門という重い処分を
告げているだけに、より危険が迫っているのでは
とイタリアのメディアでは伝えられているようです。

イタリアの代表的な犯罪組織は、
シチリア「コーサ・ノストラ」、
ナポリ「カモーラ」、
カラブリア「ンドラゲータ」。

マフィア（コーザ・ノストラ）に加え、
カモーラも、何年か前、「ゴモラ」との映画が
日本でも公開されたので
知られるようになりましたね。

今回の破門宣言で、
今度はンドラゲータが知られる
ことになるのでしょうか？

反犯罪組織の動きは、民間団体はじめ、
イタリア政府、さらにバチカンにも広がっています。
この動きにより、実際に勢力が衰退すればいいのですが……。

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