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夏の新月はカブトガニ産卵の季節。ニッキ味のカブトガニ餅。愛媛県西条市河原津。岡山県笠岡市。

皆様は、カブトガニをご存知ですか?
動いている姿を見たことがありますか?

自分はあります。

朝日新聞にカブトガニの記事が。

2009年6月20日、土曜版、別刷り「be on Saturday」。
《土曜 ナントカ学》
《お役に立ちます生きた化石》《第2のトキかカブトガニ》

記事は、まずカブトガニがどんな生物であるのかを説明。

4億年も変わらず生き抜いてきた「生きた化石」。
カニとあるが、甲殻類ではなく、
《クモやサソリに近い生き物》であることが示されます。

世界に4種類いるカブトガニ。
日本にはその中の「カブトガニ」が。

かつては、瀬戸内海、九州に多くいたものの、
今は、「絶滅危惧種1類」に指定され、
研究者の推定によれば、成体でわずか3000匹ほどしかいないそう。

生息地の一つ、岡山県笠岡市では、
人工的に育てた幼生を放流しています。

笠岡市の生息地は、国の天然記念物なのですが、
驚いたことに、カブトガニ自体は、天然記念物に
指定されていないんですね。

なお笠岡のカブトガニ生息地の天然記念物指定にあたっては、
昭和天皇の一言が大きな影響力を与えたようです。


《昭和天皇とカブトガニ》
http://www.dailytimes.jp/education/2007/03/post_3.html

さらに記事は最後に、カブトガニが意外な所で
役に立っていると書いています。

《人体に入ると発熱などを起こす細菌の毒素「エンドトキシン」。
その検査薬に、カブトガニの血液成分が使われている。》
のだそう。

これは、アメリカ東海岸に生息している
アメリカカブトガニを原料にしたもの。

この検査薬は、
《カブトガニの血がエンドトキシンに
反応して凝固する性質を応用したもの》。

また実用化はこれからですが、《カブトガニの血液には
抗ウイルス作用を持つ物質も含まれている》とかで、
《新たな抗HIV薬の研究を進めている。》

絶滅寸前に追い込まれているカブトガニ、
重要な役割を果たしているんですね。

さてこのカブトガニの記事が目にとまったのは、
思い入れがあるから。
それは、小さい頃、愛媛県の西条市(当時は、壬生川町。
以後、東予町→東予市)で、生きたカブトガニを
見たことがあるからかもしれません。

祖母が小さい頃は、それこそ、
遠浅の海に干潮の時に入ると、
踏んでしまうほど、たくさんいたのだそう。

それが昭和40年代、高度成長で埋め立てが進み、
さらに瀬戸内海の水質汚染がひどくなり、
激減してしまったのです。

自分が見たのは、中学校で育てていたもの。
保護活動で育てていたようです。

愛媛県《西条市のカブトガニ》
http://www.city.saijo.ehime.jp/kabutogani/index.html

現在は、東予郷土館で見られるようです。

壬生川駅にはカブトガニのマークも見られる西条市。

《西条市内のカブトガニオブジェ》
http://www.city.saijo.ehime.jp/kabutogani/tackle/02.html

市内の銘菓の一つにカブトガニ餅があります。

これは、もちろんカブトガニが入っている訳はなく、
石鎚山の名産である肉桂をまぶした求肥の
中にこし餡が入ったお餅です。

《上品な甘さ伝統の香り 季節で作り方微妙に変化》
《カブトガニ餅 西条市の東勉強堂代表 山内 宗芳さん 76》
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ehime/kikaku/031/4.htm

こちらも昭和天皇の行幸に関係して生まれたお菓子なんですね。
(1952年4月、常陸宮殿下がカブトガニ見学。
ちなみに、1966年9月、篠原伴次が国民休暇村で
昭和天皇にカブトガニの現状を説明)
http://www.city.saijo.ehime.jp/kabutogani/saijo/index.html

カブトガニ餅本舗 東勉強堂
http://www.saijocci.or.jp/toyo/kaiinn/kaiinn-hp/21.html

さてカブトガニを漢字で書くと、兜蟹。
一字の漢字もあります。

漢字検定に読みが出題されたことがあるようです。

2009年5月27日、産経新聞。
【正論】漢検問題に国の言語政策疑う 社会学者・加藤秀俊
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/090527/acd0905270324001-n1.htm

 ●=學の子を魚に

こちらで出ています。
http://jlex.org/kanji/40031

「鱟」という字ですね。

この字を街中で見たことがあります。

それは香港。
西貢の魚屋の生け簀にたくさんいて、売られていました。

朝日の記事にもありますが、
食材として、食べられているんですね。
(香港よりタイの方がよく食べられているそう)

なお中国本土では、保護動物のよう。
レコードチャイナ、2007年5月8日。
《保護動物のカブトガニを海鮮市場で販売―江蘇省連雲港市》
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=7826

自分は、ニッキ味に目がありません。
ですから、カブトガニ餅も大好物。

肉桂つながりでいえば、堺の「肉桂餅」も。
「八百源来弘堂」の銘菓です。
http://www.yaogen.com/yaogen_story.html

2007年11月23日、毎日新聞。
《もう一度食べたい》
《ニッケ(肉桂) 甘く爽快、縁日の味》
http://mainichi.jp/life/food/again/archive/news/2007/20071123ddm013100008000c.html

ニッキ、最近、売っていないなー。

ところで、ニッケとニッキの呼び方ですが、
祖母(四国出身、大阪に在住)は、ニッキと言っていたなー。


《カブトガニ関連の資料》。

岡山県笠岡市の《カブトガニ博物館》
http://www.city.kasaoka.okayama.jp/0012/0001.html

伊万里湾のカブトガニ
http://www.hachigamenet.ne.jp/~mayu-shy/

《カブトガニを絶滅から守ろう!! 山口》
http://www5c.biglobe.ne.jp/~h-kabu/

2009年3月8日、読売新聞。
《だれだ、放したのは!鳴門に外来種・アメリカカブトガニ》
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20090128-945694/news/20090308-OYT1T00485.htm

2009年6月18日、西日本新聞。
県立大生と連携 水族館「海きらら」 カブトガニ研究室設置 観光資源に活用検討
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/102989

《大村湾のカブトガニ》
http://www.pref.nagasaki.jp/sizen/4sunameri/002/index.htm

平凡社の世界大百科事典によれば、
《産卵期は夏で,とくに新月の大潮の夜に盛んである。
雌が雄を背負うようにして,上げ潮に乗ってくる。》

6月21日は夏至。次の新月は6月23日。大潮です。
どこかで卵を産んでくれていればいいのですが。
(その次は、7月22日)

伊万里湾では、産卵のピークは、
《7月中旬~8月上旬の大潮日の後、1週間》のよう。
《「カブトガニの産卵を観る会」が開催されている。》んですね。

伊万里では、カブトガニのことを“ハチガメ”と呼んでいるよう。
ちなみに岡山県笠岡市では、”ドン亀”とか。

商標判例データベース。
カブトガニ餅、ドンガメ
http://shohyo.hanrei.jp/hanrei/tm/5135.html

カブトガニの不思議―「生きている化石」は警告する (岩波新書)
(アマゾン)

Yahoo!百科事典《カブトガニ(かぶとがに)》
http://100.yahoo.co.jp/detail/%E3%82%AB%E3%83%96%E3%83%88%E3%82%AC%E3%83%8B/

カブトガニがそこかしこにいる海で、泳いでみたいですね。
泳ぎ疲れたら、ニッキの味のするカブトガニ餅。
飲み物は、ニッキ水かなー。

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マテ貝が瀬戸内海で豊漁。とりに行きたいなー。


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