「王様のチーズ」、イタリアのパルミジャーノ・レッジャーノが危機。政府も公的資金を投入。

「王様のチーズ」といえば、イタリアはエミリア・ロマーニャ州の名産、
パルミジャーノ・レッジャーノです。

その王様が危機に陥りイタリア政府は救済に乗り出したそうです。

12月26日、毎日新聞、《発信箱》で、
《大きすぎて…》、経済部の福本容子さんが書かれています。《イタリア政府は、パルメザンチーズの救済に乗り出した。
生産コストの上昇で業者の３分の１が廃業寸前に追い詰められたため、
「チーズの王様を守れ」と、公的資金５０００万ユーロ（約64億円）を
投入するそうだ。》

見逃していました、このニュース。

《La crisi del Parmigiano e del Grana: stalle chiuse ed export in flessione》
http://www.newsitaliapress.it/pages/dettaglio.php?id_lnk=12_148980

危ないのはアリタリアだけじゃない！
イタリアでは自動車会社、銀行、そしてアリタリアが危なくて、
公的資金を投入していますが、チーズの世界も危機が迫っているようです。
（アリタリアは破綻し、2009年1月に新アリタリアに）

福本さんがお書きになっていますが、もともとは、
Wall Street Journalの記事なんですね。

コストの上昇で、この8ヶ月の間に
151もの業者が閉鎖したそう。

コスト上昇だけでなく、例のナポリのゴミ問題で、
モッツアレッラが汚染されているとの騒動の影響もあったようですね。

パルミジャーノは、もともと保存性がよく、価値があるため、
担保として銀行が金を貸し出したりしていました。

イタリア政府は、5000万ユーロで、
10万個のパルミジャーノを買い上げると。
しかしそれでも救済には十分でないと。

《THE INDEPENDENT: CRISI ANCHE PER IL PARMIGIANO REGGIANO》
http://finanza.repubblica.it/News_Dettaglio.aspx?del=20081215&fonte=AGI&codnews=275618

430の業者のうち3分の１が破綻の危機。
パルミジャーノだけでなく、同様な製品で少しお買い得な
グラナ・パダーノも１０万個買い上げるとありますね。
（農業相Luca Zaiaの発言）

《Government buys 200,000 cheeses》
http://www.theromanforum.com/articolo.asp?ID=1032

買い上げよりも、ブラジル、ロシア、インドなど新しいマーケット開拓の
ためにお金を使うべきとの意見もあります。

どこも大変だなー。

《Il Parmigiano piange sul latte versato》
http://www.b2b24.ilsole24ore.com/articoli/0,1254,24_ART_974_cmsGDOWEEK,00.html?lw=24;7

メモ
パルミジャーノ・レッジャーノに関しては、こんな記事も。
《Il parmigiano reggiano fa bene anche agli uccelli》
http://animali.tiscali.it/articoli/07/03/09/uccelli_formaggio.html

ユーロ高、物価高騰で値上がりしたチーズ。
円高が進行しているため、値下げをしたそう。
《【感謝の値下げです】 楽天グルメお取り寄せBOOK
「冬を味わう」掲載!パルミジャーノ・レッジャーノ（ザネッティ）1kg》
（楽天）

パルミジャーノ・レッジャーノのお勧めの食べ方。
それはあらくくだいた上に、
地元エミリア・ロマーニャ州はモデナまたは
レッジョ・エミリアの名産バルサミコ（ぶどう酢）をかける方法。
いけます。

こちらはお手軽な値段。
《12年熟成のまろやかで味わい深いカバリカブ　
バルサミコ　調味料500ml 【1222PUP5F】》（楽天）

お正月にちょっと贅沢。
《【モデナ産バルサミコ12年物】トラディショナーレ アッフィナート》
（楽天）

パルミジャーノ・レッジャーノよりも
こっちの方が好きという人も多いですね。
《DOP ITAL CHEESE社熟成グラナパダーノ 1kgカット》（楽天）

両者の違いは、
《【もっと知りたい♪　イタリアンチーズ】vol.1　パルメザン＆グラナの違い》
http://allabout.co.jp/gourmet/italiancuisine/closeup/CU20020309/