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貧しい少年のサンドイッチ  [グルメ]

ブアポーイpoor boyという言葉に久しぶりに出会いました。

人形町の本屋さんを訪問。文庫の棚の所で、岡田光世さんの
ニューヨークのとけない魔法》が、
目に飛び込んできました。
ニューヨークと名がつくとどうしても目に止まってしまいます。

(「ニュースステーション」という番組の中で、桜中継を担当した
若林正人さんは、東京銀行時代に赴任したウィーンが大のお気に入り。ウィーンに関する本は、どんなものでも買ってしまうそう)
ぱらぱらとページを繰って、すぐに購入。
岡田さんは読売新聞のニューヨーク支局で働いておられた方。
直接、存じあげないのですが、実は、友人がちょうど同じ頃、
そこで働いていたので、
もしかしたら間接的に「知り合い」
なのかもしれません。
タイトルのニューヨークでひかれ、さらに経歴で親しみを覚え、
内容でダメ押しされました。
岡田さん(とご主人)のニューヨークでの体験を記したエッセイ集。

一つ一つのエッセイの中に、心温まったり、しんみりしたり、
にやっとしたりする、ニューヨーカーの言葉が記されています。

文藝春秋のサイトで本の一部が「立ち読み」できます。
岡田光世「ニューヨークのとけない魔法」はじめにより
その中に出てきたのが、プアポーイpoor boyです。
文庫本の解説の方も書いておられました。
岡田さんと
poor boyに関する取材先の男性との電話の会話が、
秀逸なのです。
意地悪なようですが、是非、本でご確認下さい。

ご存じですか、「ブアポーイpoor boy」。直訳すれば、貧しい少年。
実は南部のルイジアナ州で生れたサンドイッチです。
南部なまりで、「Po-Boy」とも言います。
(むしろこっちが南部では一般的か。[poor boy]ではハイフォンなし。

[Po-Boy]ではハイフォンが入るのが通常のよう)
フランスパンの間に、トマト、ハム、レタス、オニオンスライス
などを
はさんだものです。
プアボーイの起源には諸説あり、また名称も各地域で様々。
英語の俗語、スラング、新語などに強い「英辞郎」で、
Po-Boy」をひくと(語の説明の他に)
語源が書かれています。
《◆【語源】あるレストラン経営者が、ストライキ中の貧しい労働者(poor boy)のために、レストランの残り物でサンドイッチを作って

格安で売ってあげた。》
現在は、具として《カキフライやシーフードが挟み込まれ》て、
贅沢になっています。
カキフライといっても、日本風のカリカリっと
したものではなく、
小麦粉の衣の柔らかいものです。
(少なくとも自分が食べたものはそう)
別の呼び方として、grinder、hero sandwich、Cuban sandwich、

Italian sandwich、submarine sandwich、wedgeなどがあります。
松坂投手が話題のボストンで食べた時は、grinderとメニューに
記されていたと
記憶しています。ボストンは、オイスターが美味しい
ことでも知られていますが、
カキフライは挟まれていませんでした。
ニューヨークではsubmarineとかheroでした。(サンドイッチの
チェーン店「subway」ではsubmarineがあるそうですが未確認です)

英語による記述ですが、Dictionary.comの
What is the origin of grinder, as in sandwich?
に「プアボーイ」に関する詳しい経緯が。
そこには、1952年にニューオーリンズで生れ、
すぐにニューイングランドに、
もたらされ、
1954年には、コネチカットに…などと記されています。

ニューヨークで「ヒーローサンドイッチ」
を食べた時に、
命名の理由(由来)を
店の人に尋ねました。
誰かヒーローが好きだったとかそういうエピソードを
期待して。
そしたら、パンが固いから、一生懸命に(heroic)食べなくては
いけないというような答えで、がっかりした覚えがあります。
上のDictionary.comもその旨の記述。もっと気の利いたことを
言ってくれていれば、岡田さんのようなエッセイが書けたのに。
あ、でも言ってくれたけれど、あたしの英語能力のせいで気づか
なかっただけかも。
ニューヨークのとけない魔法》を読んで、東京でエレベーターの
中で
見知らぬ人にあっても笑顔で微笑んで、声をかけよう。
ニューヨークに行きプアボーイを食べようと思いました。

3月7日の読売新聞朝刊に《ニューヨークのとけない魔法》の書評が。
素敵なエピソードと言葉が二つ紹介されています。
追記 ご覧いただいた方にお詫び
このエントリーは、当初1行だけしかアップされていなかったようです。早々に来ていただいたにもかかわらず、全文をお読みいただけなかった
140名余りの皆様ご迷惑をおかけしました。心よりお詫び申し上げます。


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nikitoki

以下の文章がどうしてもエントリーに反映されないので、
コメント欄に記します。

3月7日の読売新聞朝刊に《ニューヨークのとけない魔法》の書評が。
http://www.yomiuri. co.jp/book/column/po cket/20070306bk0e.ht m
素敵なエピソードと言葉が二つ紹介されています。
追記 ご覧いただいた方にお詫び
このエントリーは当初1行だけしかアップされていなかったようです。
早々に来ていただいたにもかかわらず、全文をお読みいただけなかった
140名余りの皆様ご迷惑をおかけしました。心よりお詫び申し上げます。
by nikitoki (2007-03-08 00:45) 

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