SSブログ

桃太郎の話は中国から来たのか? 仙石官房長官発言。 [気になるニュース]

仙谷官房長官は、中国に対し、敬語を使って
発言していたのもそうですが、
今回の批判発言にも違和感があります。

今回の《中国を「悪(あ)しき隣人だ」などと批判した》
枝野幹事長代理への反論の中で、気になったのが、

《「古くから中国から伝来した文化が基本となり日本の文化・文明を形成している」》
とし、例として《「桃太郎などの寓話(ぐうわ)も中国から取ってきたようなものが多い」》
との部分。

そのまえに中国の近代史についての発言。
中国は清朝末期からイギリスを始めとし、
帝国主義の犠牲となり、日本にも加害者であった側面があることは
否定しませんが、現在、領海を侵しているのはどこの国なんでしょう。

現在の領海侵犯のことを言わずして、過去の歴史ばかり言うのは、
バランスを欠いていると思いますが、いかがでしょうか?

桃太郎です。

桃太郎については、もうご紹介するまでもないのですが、
日本の昔話の代表的な一つ。
室町時代に生まれ、江戸時代に一般に普及したとされています。

この物語の成り立ち、祖型については、
これまで多くの成果があります。

有名なのは民俗学者の柳田国男の《桃太郎の誕生》。
石田英一郎の《桃太郎の母》。

柳田の本では、「小サ子」という考えが示され、
スクナヒコナの神話が源流にあることを指摘しています。

石田の本では、柳田の「小さ子」から、「水界の母子神」に発展し、
太平洋の島々からユーラシア大陸全般にまで話が及んでいます。

松岡正剛の千夜千冊、
《『桃太郎の母』石田英一郎》
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya1244.html

Yahoo!百科事典《桃太郎(ももたろう)》
http://100.yahoo.co.jp/detail/%E6%A1%83%E5%A4%AA%E9%83%8E/

Yahoo!百科事典《桃太郎の母(ももたろうのはは)》
http://100.yahoo.co.jp/detail/%E6%A1%83%E5%A4%AA%E9%83%8E%E3%81%AE%E6%AF%8D/

中国の影響は、桃が物語の重要な要素であること。
続いて鬼の具体的な姿など。

鬼については、鬼が丑寅の方角、すなわち鬼門から来て、
牛のような角をはやし、虎縞の腰巻きを身につけている
と考えられているなど、中国の風水思想から着想されたもの
との指摘があるのです。

しかし、桃太郎のルーツが、単純に中国にあるとか、
《中国から取ってきたようなもの》と言っていいのかどうか。

内外問わず、様々な要素が入り込んで、作られ、普及していった物語
というのが、一般的な考えだと思うのですが…。

日本は中国に大きな文化的影響を受けているのは確かですが、
独自の文化も築き、発展しています。
誰もそれは否定しないでしょう。

日本が中国に影響を受け、反面、
中国が近代史において、被害を受け、
日本もその加害をなしたからといって、
現在の中国の不法を認めるがごとき発言は、
おかしな話で、どこの国の官房長官かという気がするのですが。

新訂版 桃太郎の母 (講談社学術文庫)》(アマゾン)
桃太郎の誕生 (角川文庫) 》(アマゾン)

関連エントリー
桃太郎のとんがりモモが食べたい

「桃太郎伝説の舞台を巡る」
http://www.okayama-kanko.jp/autumn2010/kibiji/index.html

《にっぽん百歳ファイル》、2003年5月31日放送。
《小久保桃江さん》(桃太郎の研究家)
http://www.nhk.or.jp/100banzai/file/2003/0531/

まもなく今年の出荷も終わり。瀬戸ジャイアンツ。
【送料無料】8月下旬〜10月中旬出荷です。桃太郎ぶどうパック
皮ごと食べられて種もない【ご自宅用】桃太郎ぶどう合計800g前後

(楽天)

NHK高校講座、世界史。
《東南アジア世界の形成 ~海を渡ったラーマーヤナ~》
http://www.nhk.or.jp/kokokoza/tv/sekaishi/archive/resume005.html

《ラーマーヤナとは、中国の「西遊記」や日本の「桃太郎」の原点と
関係あるのではないかといわれている古代インドの物語です。
物語は東南アジアへ広まり、現在でも親しまれています。》


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました