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鍋を一緒に食べられる仲でもこの鍋は…。 [グルメ]

一年に何度か、ある鍋をやるのですが、
それが、食べられるかどうかで、その人との仲がわかります。

鍋の名前は、扁炉(ピェンロー)。
皆さんご存じでしょうか?

舞台美術家の妹尾河童さんが、著書《河童のスケッチブック》で紹介。
その後も雑誌やテレビで教えていますから、ご存じの方は多いかも。

ひと言で言えば、白菜鍋。
材料は、白菜、戻し干し椎茸、豚肉、鶏肉、春雨。
味付けは、胡麻油に、粗塩、一味唐辛子粉。
作り方は簡単。大きい鍋に白菜の白い部分をいれ、
水、椎茸の戻し汁をいれ、煮る。沸騰したら豚肉、鶏肉、
椎茸をいれ、胡麻油をたっぷりとかけてまた煮る。
その後に白菜の青い部分をいれて煮る。
後は、白菜がくたくたになった頃、春雨をいれ、
少し煮込み、最後に胡麻油をかけて仕上げ。

妹尾さんの本にも書いてあるのですが、食べ方が問題。
味付けは、各自、取り分けてから行う。
塩、一味唐辛子、あとは鍋のスープ。
自分好みに仕上げる。

でここからが問題の核心部分。
この際にスープは飲まない。
というのは、後で鍋に戻して、ご飯をいれ、日本風に言えば
おじや、河童さん流にいえば、"ピェンロー粥〃を作るため。

皆さん、如何ですか?
ここでひかれた方もいるのでは?

同じ鍋をつつきあう仲は、やはり親しい間柄。
でも好きな人たちが具を食べた後のスープをまた鍋に戻し、
それで作った粥を食べられますか?
ですからこれは一緒に食べるメンバーを選びます。

こうした鍋は中国には結構あるみたいですね。

1月13日の日本経済新聞夕刊の「ところ変われば…」は、
「中国・重慶から」、《鍋のスープも再利用》
そこで紹介されていたのは、重慶火鍋。

どんなものかというと、
《唐辛子とサンショウがたっぷり浮いた激辛スープで、
牛や鳥の内臓をしゃぶしゃぶにして食べる》というもの。

寒い重慶で生れただけに、冬にはよさそうでしょ。

ここからなんですが、この重慶火鍋は、
スープを再利用するんですね。
《火鍋店では客が食べ終わると、店員が鍋の底に沈んだ
食材の残りかすを丁寧に取り去る。唐辛子とサンショウを
加えて味を調え、そのまま次の客に出す。》のですよ。

そして、《何度も使い回され内臓のダシがよくきいたスープは
「老湯」と呼ばれ、歴史が古ければ古いほど重宝される。》とか。

同じ鍋を囲んだ人が使ったスープどころか、
誰が食べたかわからないスープを使った料理なんですよ。

同じ中国の人でも《北京出身の中国人は
「文明的でない」と顔をしかめた。》とあります。

現地では、《観光客の印象を改善しようと、重慶火鍋協会は
二年ほど前からメディアを通じて「新しいスープを使おう」
という活動を始めた。》そうですが、《「今までに新しいスープへ
切り替えた店は一割に満たない」》そう。

老湯で思い出したのですが、渋谷に2店、
老湯火鍋房という店があります。
こちらは、重慶ではなくて、中国・内蒙古自治区のもの。
《当店の火鍋は、味のついたスープに羊肉や野菜を
しゃぶしゃぶのようにくぐらせて食べる鍋の事です。
一つの鍋が真ん中で分かれ、あっさりしたパイタンスープと
激辛のマーラースープの2種類のスープが味わえます。》
とあり、気になる食べ方ですが、《5. 締めにはスープの
漢方等をすくってから「フォー」や「中華麺」でラーメン風に
楽しむか、ご飯を入れ雑炊風に楽しむかはお好みで。》
とありますから、使い回しはしていないみたいですね。

そしてもう一つ、去年9月に渋谷センター街に
同じく中国火鍋の店がオープンしました。
渋谷センター街に中国火鍋「小肥羊」の日本1号店》   

小肥羊(しゃおふぇいやん)」は、中国一の火鍋専門店チェーン。
こちらも中国・内蒙古自治区の火鍋です。

こちらも最後にご飯、麺が用意されており、
当然のことながらスープは使い回しではありません。

それにしても、センター街の目と鼻の先に、
同じ中国、内蒙古の火鍋の店があるとは…。
まだ老湯火鍋房の方には行ったことがありません。
今度、小肥羊と比べて見るかな。

おっと、その前に、家でピェンローを作るか。
誰と一緒に食べようかな?


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