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JR九州の豪華寝台列車の名前は、なぜ「ななつ星」?

2013年7月18日、JR九州が運営する豪華寝台列車「ななつ星」の
乗務員の制服が公開されたとのニュースが流れていました。

取引先でそれを見ていたのですが、
一緒に見ていた人が、
「JR九州なのに、なんで『ななつ星』なんですかね。
九州だから九つ星じゃないのかな?」
と疑問を出しました。

すぐに、他の人から、突っ込みが入りました。
「九州って言っても、県は七つですよ」。

疑問を出した人は、
「え、そうだっけ? 
福岡県、大分県、宮崎県、鹿児島県、熊本県。
えーっと後、なんだっけ、長崎県と……」

「日本で一番、忘れられやすい佐賀県」。

「そう、そう佐賀県。あわせても七つだなー。
じゃなぜ九州なんだろう?」

あなたは、ご存じですか?

ちなみに、豪華寝台列車「ななつ星」は、
この九州の7つの県と、九州の主な7つの観光素材
(自然・食・温泉・歴史文化・パワースポット・人情・列車)、
さらには、車両が7両で編成されることから、こう名付けられたそうです。

それはともかく、なぜ「九州」なのか?

辞書を引いてみて驚きました。

《福岡・佐賀・長崎・大分・熊本・宮崎・鹿児島・沖縄の
八県を合わせた地域。九州地方。
明鏡国語辞典 第二版 (C) Taishukan, 2011》

九州(地方)に、沖縄を含める考え方もあるんですね。

でもそれを入れても8県。

旧国名で考えるんですね。
もともとの「九州」とは?

「広辞苑第六版」では、
《(1)西海道の九つの国。筑前・筑後・肥前・肥後・
豊前(ぶぜん)・豊後(ぶんご)・日向(ひゅうが)・大隅・薩摩の総称。
現在は福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島の7県の総称。
沖縄を含めていう場合もある》。

筑前・筑後・豊前 (ぶぜん)・豊後 (ぶんご)・
肥前・肥後・日向 (ひゆうが)・大隅・薩摩の
9つの国で「九州」なんですね。

廃藩置県で、七つの県に収まりましたが、
それまでは、9つの国(地域)に分れていたんですね。

ちなみに四国は、讃岐、阿波、土佐、伊予が、
香川、徳島、高知、愛媛の4つの県になっていますけれど、
そこに落ち着くまでに多くの県があったようです。

例えば、愛媛県=伊予の国。
もともと江戸時代は、伊予八藩と呼ばれたように、
松山藩、西条藩、小松藩、今治藩、
大洲藩、新谷藩、宇和島藩、吉田藩。
(なお短い期間だが川之江藩も)

明治の廃藩置県では、この8藩がそのまま県になっています。
その後、西条、小松、今治、松山の各県が合併し松山県に、
また大洲、新谷、吉田、宇和島の各県が合併、宇和島県になっています。
さらに、1872年は、松山県は石鉄県(せきてつけん)、
宇和島県は神山県(じんざんけん)と名前が変わっています。
翌1873年には、 石鉄県、神山県が合併し、愛媛県に。
ところが、1876年には、お隣の香川県と合併し、「愛媛県」に。
1888年に、再び、香川県と分離し、
ようやく今の愛媛県となっています。

もともと律令時代から、伊予の国で、
8藩になったのは江戸時代。
それが、元に戻ったと言えばそうなのですが。

こう考えると、地名というのは、
長く残り、歴史を伝えるものですね。

最近は、歴史を無視して、
どんどん地名を変える傾向があるようですが……。

関連エントリー
JR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」。利用者の専用ラウンジを博多駅に設置。


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