今から10年ほど前、仕事の関係で、
毎週定期的に大量の生ゴミが発生していました。
それをそのまま捨てるのはお金もかかる。
環境も考えて、堆肥にしようと、
生ゴミ処理機を買いました。
せっせと生ゴミを処理すると、
堆肥がかなりの量が出来ました。
しかしわが家には広い庭がなく、
堆肥の使い途がない。
都会の真ん中なので、ご近所さんにも
そんなに大量の堆肥は不要。
そのうち、生ゴミが出る仕事もなくなり、
なにより生気味処理機が壊れてしまったので、
堆肥を作ることもなくなりました。
なのでこのニュースを見聞きしたとき、
もしあの時、堆肥を誰かに売っていたら……
と考えてしまいました。
肥料をフリマアプリで無届け販売した疑いで、
会社員らが書類送検されました。
処分された理由は、肥料取締法違反。
県知事に届けを出さず、
肥料を販売するのは、法律に反するんですね。
警視庁生活環境課は2020年6月17日、
群馬、千葉、福岡など6県の37~54歳の
会社員ら7人を、書類送検しました。
全員の容疑者は、肥料を販売するには、
県知事への届け出が必要でそれに反するのは、
罪になるとは思っていなかったと供述しているとのこと。
そうですよね。
知りませんよね。
なお警視庁によれば、ネットを通じた
個人の肥料販売を同法違反で摘発するのは
全国で初めてとのこと。
今回、摘発された人たちが
販売していたのは、
「草木灰」や肥料。
7人のうち3人は、自宅で木材を
燃やして、草木灰を製造。
生産者としての届け出もしていなかった
疑いが持たれています。
中には、ホームセンターで買った肥料を
小分けにして販売していた容疑者も。
これは、肥料を買ったものの、使い切れず、
余ったものを小分けにして売ったとのこと。
あー、これはわかるなー。
植木鉢用に肥料を買ったものの、
使い切れず、物置に長年放置。
邪魔になってしょうがないので、
もったいないと思ったモノの、
仕方なく捨てた経験がありますので。
警察庁によれば、15~19年の5年間で、
警察が肥料取締法違反容疑で摘発したのは2件。
もともと摘発件数が少ない事件なんですね。
健康被害防止のためというのが、この法律の趣旨。
規制は必要なんでしょうか。
そうそう、以前、仕事場が世田谷区が
あった頃、公園の落ち葉をもとにした
堆肥を区民に無料で分けていたなー。
あれは、無料だからOKだったでしょうか。
農林水産省、
《肥料を販売される方は、必ず販売業者の届出を行ってください!》
https://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/kome/k_hiryo/180717.html業とする場合は販売業者。
個人でも繰り返し販売すると業となり、アウトですね。
《自ら生産した肥料を販売する場合は、
販売業者の届出だけでなく、生産業者としての届出
(堆肥などの特殊肥料又は指定配合肥料に該当する場合)又は
当該肥料の登録(指定配合肥料を除く普通肥料に該当する場合)が必要です。
届出を行わないで業として肥料を販売した者及び届出を行わないで
業として特殊肥料を生産した者は、罰則(1年以下の懲役若しくは50万円以下の罰金、
又はこれらの併科)が科される場合があります。
また、登録を受けずに業として普通肥料を生産した者は、
罰則(3年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金、又はこれらの併科)が
科される場合があります。》
いやー、意外に重いですね。
この肥料に限らず、知らないだけで、
法律違反となること多いんだろうなー。
牧野二郎 シーアンドアール研究所 2006年05月
《うっかり法律違反 知ってますか?
2016/9/25 何でもランキング》
https://style.nikkei.com/article/DGXKZO07534480T20C16A9W01001/日本だけじゃなく、世界には変な法律が一杯。
追記、午後5時01分
〇朝日新聞などの報道によれば、
ネットで販売していた草木灰、肥料には、
微量ながら有害物質である砒素、クロムが
含まれており、検出されたそう。
健康被害は出ていないとのことですが、
やはり規制は必要なんですね。
〇ネット上での肥料の販売、転売は
1年ほど前から目立つように。
農林水産省はフリーマーケットの運営会社に対し、
出品者に注意を呼びかけたり、違法な出品が
ないかパトロールするように要請していたとのこと。
〇違法に転売された肥料は定価の10倍ほどの
値が付いていた。