「あるある」の納豆ダイエット捏造問題。
このトクダスでは、
《「発掘!あるある大事典Ⅱ」は打ち切り必至。
21日放送中止。代替番組CMなし》
《納豆ダイエットは嘘でした。発覚「あるある」の大嘘》で伝えています。
1月21日、日刊スポーツのネット版によれば
《「あるあるー」打ち切り濃厚》
《同番組は21日の放送を休止。今後について協議、検討するが、
フジ内部から「番組継続は難しい」との声もあり、打ち切りは濃厚だ。》
(2007年1月21日6時39分)
朝日新聞朝刊も一面、2面「時時刻刻」、39面と詳しく報道。
2面で謝罪会見のきっかけについて書いています。
《関西テレビが土曜日夕方という異例の時間に謝罪会見を開いたのは、
「週刊朝日」が出した質問状がきっかけだった。同誌は、1月26日号で
「納豆ダイエットは本当に効くの?」という内容の審議を追及。さらに、
2月2日号でも取材を進めており、番組で紹介した研究を実際に行った
研究者や、番組が実施した実験に参加した人のデータに関する疑問点
などを11項目の質問状にまとめ、18日に関西テレビに送っていた。同局は、
週刊朝日が求めた期限までに回答せず、20日午後に問い合わせたところ、
「会見することにした」と連絡があったという。》
週刊朝日だったのですね。
記事を読まないと。
今回、問題となっている「納豆」の回を実際に担当したのは、
東京にある「アジト」という会社だったと朝日新聞は明らかにしています。
(関西テレビ→日本テレワーク→アジトという構図)
2面では、《メディアで話題になった食品》という表を掲載。
1995年のココアに始まり、1996年(2004年)の黒酢、
以下、ブルーベリー、赤ワイン、青魚、海洋深層水、l
2002年のにがり、記憶に新しい2005年の寒天を列挙。
こうして変遷を見ると、いかに躍らせれているかがわかります。
こうした傾向を示す言葉として、記事では、「フードファディズム」を紹介。
《食べ物が健康や病気に与える影響を課題に評価することは
「フードファディズム(食の流行かぶれ)」と呼ばれる。》
そしてこの問題の専門家・高橋久仁子・群馬大教授の
コメントを紹介しています。
《見る方の姿勢にも問題がある》
《「摂取エネルギーを消費エネルギーよりも少なくすれば体重は減る。
事実はこれだけだということを視聴者の側が認識し、いい加減な情報に
振り回されないよう自覚すべきだ」》
おっしゃる通りです。でも人間って弱いですから、怠惰ですから、
常に楽なもの、安直なものを探すのですね。
高橋教授の著書は、
《「食べもの神話」の落とし穴 巷にはびこるフードファディズム》
《「食べもの情報」ウソ・ホント」氾濫する情報を正しく読み取る》
《「食と健康Q&A」チョットおかしな情報の見分け方・接し方》
39面には、元吉本興業専務でフリープロデューサーの
木村政雄さんのコメント
《放送局が謝るのは当然だが、テレビを見る側にも問題はある。
「誰でも簡単にできる」という話には必ず裏があるのだから、
もっと賢くなった方がいい。~後略》
木村さんも視聴者であるわれわれの情報を見極める目、
情報リテラシーを求めています。
《番組スポンサー「花王」の広報部は「日頃から信頼性のある番組で
あることを要望していただけに極めて遺憾」とコメント。番組提供など
今後は、調査結果などを見て検討するという。》
これまでの調査結果だけを見ても、十分、打ち切り、スポンサーを
やめるのに値すると思いますが…。
追記
去年秋、放送されたNHKの「視点・論点」で放送された
大阪大学の菊池誠教授の「まん延するニセ科学」を思い出しました。
1月21日付け、東京新聞の「言いたい放談」で漫画家で、
エコロジカルな暮らしの実践者(また「豆乳野菜ジュース」の提唱者でもある)の
赤星たみこさんが、《CMの科学的根拠って》で、
菊池教授の話を書いておられます。
菊池誠教授の論文《「ニセ」科学入門》は、ネットで読むことが出来ます。
マイナスイオン、波動、血液型性格判断などを取り上げています。
菊池教授のNHKでの「視点・論点」は、
著作権の問題があると思いますが、
YouTube上で見られます。
放送では、「ゲーム脳」、
「水にありがとうの言葉をかけるときれいな結晶が出来る」
などについて話しています。
菊池教授の問題意識を問い詰めていくと、
テレビ局の大スポンサーである
大手の電機会社にも及ぶことになりますね。
これは民間テレビ局のみならず、新聞、雑誌など、
スポーンサーを持つメディアでは、
なかなか取り扱うことが出来ないでしょうね。
「あるある」問題は、かなり大きな問いかけを
突きつけていますね。
おっと今の「脳トレ」ブーム。
これは確かなのかなー?