8月22日の朝日新聞の外報面に、
《大聖堂かすめ大論争》との記事。
これは、フィレンツェで、現在、建設が進められている路面電車を巡り、
景観論争が起こっているとの内容です。
イタリアには、ローマ、ミラノなど路面電車（トラム）が走っている都市が多いですね。
しかしフィレンツェには、ありません。また地下鉄もありません。
フィレンツェで活躍している公共交通機関は、バス。
（市内を走るバスは、ミニバス。郊外に向かうものは大型のバス）
また自家用車の、旧市街への乗り入れは、かなり制限されています。
この所、ヨーロッパの各都市では、環境負荷が低いとして、
- イタリア
LRTがみなおされていて、新路線が相次いで建設されています。
《12月18日チェックしたニュース（ピスタチオ、ポイント換金拡大など）》に、
パリに路面電車が開通とのニュースを紹介しています。
フィレンツェも環境への配慮から、03年に3路線の建設を決めました。
すでにその路線の建設工事は始まっていて、
ただでさえ厳しい乗り入れ制限、交通規制が、より厳しくなっています。
トスカーナ発信イタリア情報サイトPerbaccoの
フィレンツェのレンタカー、交通情報。
http://www.perbacco.jp/autonoleggio.html
さて記事で触れられているのは、09年の運行開始を目指す、
第二の路線が、サンタマリア大聖堂をかすめて、景観を損なうというもの。
これに対して、市や推進派は、バスが減便にな（り、環境負荷が減）る、
中心部への便が良くなるなどと主張。
論争になっています。
知らなかったのですが、フィレンツェにも昔、
路面電車（トラム）が走っていたのですね。
http://www.mondotram.it/firenze-simone/（イタリア語）
となれば、それを復活させた訳ですから、余り問題がないようにも
部外者には、思えるのですが…。
（以前の路線は、ドォーモ近辺は走ってなかったよう）
計画されている新路線は、3つ。
リネア１は、サンタマリアノベッラ駅からヴィラ・コスタンツァまで、7.5キロで１４の停留所。
リネア２は、リベルタ広場からペレトラまで、9キロで停留所は、19。
リネア３は、フォルテッツアからカレッギまで、4.5キロで、停留所が９つ。
（なお将来的には、さらに延伸される模様）
http://www.mondotram.it/firenze-simone/index2.htm
地図を見ると、リネア２は、まさにドォーモを通ってますね。
また「パノラマ」というイタリアの新聞に、リネア２がドォーモのどこを通るか、
航空写真の上に赤線で示されています。
http://gallery.panorama.it/displayimage.php?pos=-187
観光客や、地元の人にとっては、このトラムは確かに便利だと思います。
でもまた、トラムを撤去し、無しでやってきた、フィレンツェの街並みが、変わってしまう。
今でも小型バスは、電気バスを使うなど十分に環境に配慮しているので、
トラムの環境貢献に、遜色なし。といった反対派の意見もわかります。
難しいところですね。
ただ野次馬で、乗り物好きからすれば、
トラムに乗ってみたい。そこからフィレンツェの街を見てみたい。
ので、出来れば、この計画のまま作ってほしいなー。
（車体は、銀色をベースに赤の横線がありモダン）
リネア１は、2007年11月に完成予定。
開業は、2008年のようです。
楽しみだなー。
フィレンツェ関係のエントリー
《10円玉とフィレンツェを結ぶもの ザンザーラとは？》
《フィレンツェのお勧めジェラート屋。クーポン情報！》
《フィレンツェのマヨラー、タバスコとケチャップを求めるアメリカ人を叱る》
もちろんフィレンツェの路面電車はのっていませんが、
イタリアの鉄道を紹介。鉄道で旅するときに非常に役立ちます。
《イタリア鉄道の旅 (地球の歩き方BY TRAIN) 》
ちょっと古いですが、世界各地のトラムを紹介しています。
《世界ゆったりトラム=旅物語》
メモ
パノラマ、2007年3月1日、il tram chiamato discordia
http://blog.panorama.it/italia/2007/03/01/firenze-il-tram-chiamato-discordia/