イタリアの年金、月額70万余りの高齢者は14万人。 [イタリア]
2011年10月9日、産経新聞の国際面、坂本鉄男先生の、
《イタリア便り》は、《年金長者》とのタイトルです。
月額70万円をもらう元東電社員の高額年金から話を切り出し、
イタリアの年金事情について書かれています。
イタリアでも年金受給額の差は大きいそう。
一般労働者の平均年金受給額は年額1万7190ユーロ(約176万円)。
それに対し、月額約76万円の年収9万ユーロ(約923万円)以上の
年金受給者は14万人もいるとのこと。
こうした《高額年金受給者は、特別な年金制度を持つ国会議員、
司法関係者、イタリア銀行行員》そして、《複数の年金受給者に多い》ようです。
うーん、やっぱりここでも国会議員が。
そして最後、坂本先生は、
《老後の安定した生活を保障する年金に大きな格差がある国は三流国である》
と結論づけています。
《イタリア便り 年金長者》
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111009/erp11100903040000-n1.htm
現在、イタリアは、国債の格付けが一気に三段階下がったことでわかるように、
財政的に危機的状況を迎えており、支出削減を劇的に進めようとしており、
年金支給開始年齢の引き上げや、公務員の給与にも手をつけようとしました。
年金支給開始年齢の引き上げなど年金改革は、撤回されたものの、
地方自治体への補助金の削減、増税などが決まっています。
これに対し、労働者、国民は大反対。
ギリシャのような暴動騒ぎも発生しました。
しかし今後、経済危機が収まらなければ、
さらなるリストラ、緊縮策がしかれることは必至です。
日本でも年金支給年齢を70歳にという議論が起こっていますが、
イタリアでも今回はひっこめた支給年齢の引き上げ、
年金支給額自体の削減も行われる可能性は十分あるでしょうね。
何年か前、イタリアに夏のバカンスに行った時、
一緒に行ったイタリア人の友達が丁度、
60歳の定年を迎えた直後で、すごく喜んでいました。
本当ならこちらがお祝いをしなければいけないのですが、
逆に定年の祝いだといって、バカンスに一緒に行ったみんなに
スプマンテや高級なワインなどをおごってくれたのです。
そこまでする理由は、定年を迎え、自分が好きなことをして
自由な生活を送れるから。それは相当な解放感だそう。
労働は、神から与えられた苦役であり、
定年は、そうした苦役からの解放である
という考え方が根本にあるのかもしれません。
また定年の喜びは、そうした生活を送るに十分な年金を受け取れるから。
定年の支給を遅らせれば、日本と同様、もっと年金をたくさんもらえるのですが、
もう働きたくないということで、定年後すぐの支給を選んだそうです。(勤続年金)
《イタリアの国民年金制度の内容》
http://www.drnakada.yic.or.jp/Iryo.ssn.html
フランス人と同様、イタリア人にとっても、年金(pensione)生活は、
一日も早く来てもらいたいと待ち望んでいるものなんだと
その友達の姿を見て、痛感しました。
日本では、親の年金をあてにして生活する子どもたち、
中には、親の死を偽装した者もいましたが、
イタリアでも、年をとっても独立せず、親と同居し、
すねをかじる息子、娘たちが増大しています。
それは、若者の失業率が高く、職を得ても非正規雇用だったり、
低賃金だったりして、独立しても生活を維持できないから。
このまま子どもたちが自立せず、年齢を重ねて、親が亡くなってしまったら……。
バラ色の年金生活を送れる時代は、
すでに終わりを告げようとしているようです。
関連エントリー
《41歳のパラサイト息子に疲れた両親、法的措置に訴える イタリア》
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それに対し、月額約76万円の年収9万ユーロ(約923万円)以上の
年金受給者は14万人もいるとのこと。
こうした《高額年金受給者は、特別な年金制度を持つ国会議員、
司法関係者、イタリア銀行行員》そして、《複数の年金受給者に多い》ようです。
うーん、やっぱりここでも国会議員が。
そして最後、坂本先生は、
《老後の安定した生活を保障する年金に大きな格差がある国は三流国である》
と結論づけています。
《イタリア便り 年金長者》
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111009/erp11100903040000-n1.htm
現在、イタリアは、国債の格付けが一気に三段階下がったことでわかるように、
財政的に危機的状況を迎えており、支出削減を劇的に進めようとしており、
年金支給開始年齢の引き上げや、公務員の給与にも手をつけようとしました。
年金支給開始年齢の引き上げなど年金改革は、撤回されたものの、
地方自治体への補助金の削減、増税などが決まっています。
これに対し、労働者、国民は大反対。
ギリシャのような暴動騒ぎも発生しました。
しかし今後、経済危機が収まらなければ、
さらなるリストラ、緊縮策がしかれることは必至です。
日本でも年金支給年齢を70歳にという議論が起こっていますが、
イタリアでも今回はひっこめた支給年齢の引き上げ、
年金支給額自体の削減も行われる可能性は十分あるでしょうね。
何年か前、イタリアに夏のバカンスに行った時、
一緒に行ったイタリア人の友達が丁度、
60歳の定年を迎えた直後で、すごく喜んでいました。
本当ならこちらがお祝いをしなければいけないのですが、
逆に定年の祝いだといって、バカンスに一緒に行ったみんなに
スプマンテや高級なワインなどをおごってくれたのです。
そこまでする理由は、定年を迎え、自分が好きなことをして
自由な生活を送れるから。それは相当な解放感だそう。
労働は、神から与えられた苦役であり、
定年は、そうした苦役からの解放である
という考え方が根本にあるのかもしれません。
また定年の喜びは、そうした生活を送るに十分な年金を受け取れるから。
定年の支給を遅らせれば、日本と同様、もっと年金をたくさんもらえるのですが、
もう働きたくないということで、定年後すぐの支給を選んだそうです。(勤続年金)
《イタリアの国民年金制度の内容》
http://www.drnakada.yic.or.jp/Iryo.ssn.html
フランス人と同様、イタリア人にとっても、年金(pensione)生活は、
一日も早く来てもらいたいと待ち望んでいるものなんだと
その友達の姿を見て、痛感しました。
日本では、親の年金をあてにして生活する子どもたち、
中には、親の死を偽装した者もいましたが、
イタリアでも、年をとっても独立せず、親と同居し、
すねをかじる息子、娘たちが増大しています。
それは、若者の失業率が高く、職を得ても非正規雇用だったり、
低賃金だったりして、独立しても生活を維持できないから。
このまま子どもたちが自立せず、年齢を重ねて、親が亡くなってしまったら……。
バラ色の年金生活を送れる時代は、
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