《田植えはゴールデンウイークを避け、5月半ばに有給休暇で――。
福井県が実家の農業を手伝う職員にこう呼びかけている。》
福井県では、遅らせても5月中旬なんですね。
兼業農家が増えているので、福井ではゴールデンウィークに、
田植えを済ませてしまう。それでは、出穂が気温の高い時期の
7月下旬となり、米の質が悪くなる。
人間の都合にコメは合わせてくれないですからね。
質を高めるために田植えを遅らせようということのようです。
昔、体験した田植えは、6月初め頃でした。(四国・愛媛県東予地方)
友達の小学校では、農家の子どもには、田植えの時期、
「田植え休暇」が確か1日か2日、認められていましたね。
また秋の収穫の時期にも、同様な休みが1~2日あったようです。
合わせて「農繁期休暇」と言っていました。
ちなみに友達の家は専業農家
(正確には父親は大工でもあったみたいですが)で、
稲作の他、養豚も営んでいました。
現在、友達が跡を継ぎ、広大な田んぼを管理しています。
自分が小学生の頃、すでに機械化が相当、進んでいて、
田植えも稲刈りも機械でほとんどすませていました。
機械の入らない狭い田や農業体験のために、
手植え、手刈りをしていましたね。
実際、身体を動かしてみると、ほんのわずか植えただけで、
腰が痛くなり、農作業というのは、本当に疲れる仕事だなと
思った覚えがあります。(稲刈りも同じ)
昔の人は、腰を曲げた姿勢で田植え、稲刈りを自力で
行っていました。
それを考えたらその大変さ、忍耐強さ、体力には、
尊敬の念さえ覚えます。
きつい作業には見返りがありました。
田植え(稲刈り)の後、田んぼの畦で食べた
塩握りの美味しかったこと。
その頃よりさらに機械化、省力化が進んでいるので、
今では、もう農繁期休暇の必要もないのかもしれませんね。
福井県の田植え時期を遅らせる試みは、
もともと隣の富山県、石川県などで行われていたようです。
2009年4月16日。朝日新聞。
《田植え遅め 避暑で美味》
http://mytown.asahi.com/toyama/news.php?k_id=17000320904200001
今後、もっと広がっていくのかもしれません。
統計記録を見てみると、地域によって
田植えの時期は、かなり差があるようです。
農林水産省
《5 お米のできるまで》http://www.toukei.maff.go.jp/dijest/kome/kome05/kome05.html#トップ
6月は、近畿、中国、四国、九州。
自分のイメージでは、田植えと梅雨が重なっていた記憶があります。
西日本は、まさにそのイメージとぴったりですね。
昔は、二十四節気の芒種の頃が田植えとされていたよう。
それからすると、福井は1月ほど早いことになりますね。
地球温暖化で、全国各地でも、年々、田植え時期が早くなる
傾向にあるんでしょうか?
稲が植わって青々とした田んぼ。
いつまでも守り続けなくてはいけない風景ですね。