亀が頭に降ってきて死んだ人。「ええじゃないか」はお札が降ってきた。オタマジャクシを降らせた犯人特定。 [気になるニュース]
《オタマジャクシが日本各地に降る。埼玉、宮城などでも。海外では?》
2009年6月17日の余録は、この話題を取り上げています。
その前振りとして、ギリシャの劇作家アイスキュロスの逸話を紹介しています。
《余録:空から降るもの》
http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/news/20090617k0000m070146000c.html
《ギリシャ悲劇の父とされるアイスキュロスの死は、偉人たちの中でも特別に風変わりだ。
占師に頭に何か落ちてくるといわれた日、彼は難を避けようと野原の真ん中にいた。
ところが何と空から降ってきたカメが頭を直撃し、亡くなったと言われている
▲実はこのカメ、上空のワシが甲羅を割ろうと落としたもので、彼の頭を岩と間違えたらしい。
夏目漱石の「吾輩は猫である」が伝える話では、ワシは地上に光る物を見つけ「しめた」
と思い落とした。アイスキュロスの頭ははげていたのだ》
Yahoo!百科事典《アイスキロス(あいすきろす)》
http://100.yahoo.co.jp/detail/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%AD%E3%82%B9/
死については、《二度目のシチリア旅行中にゲラで客死した。》とあります。
(紀元前458年)
ゲラは、現在のジェーラで、そこには、
アイスキュロスの碑が建っているようです。
《Aeschylus (525/4 - 456 BC)》
http://www.mlahanas.de/Greeks/Live/Writer/Aeschylus.htm
夏目漱石の「吾輩は猫である」の中に出てくる
ということについては、
金川欣二先生の《占いはいらない~運勢と人生
With a Little Bit of
Luck》
http://www.toyama-cmt.ac.jp/~kanagawa/essay/fortune.html
の中に、
《悲劇といえば、ギリシャ三大悲劇詩人の一人アイスキュロスは占い師から
「しかじかの日に、頭の上に何かが落ちてきて死ぬだろう」と予言されたので、
その日は、危険な建物や樹木などから離れ、広い野原の真ん中に避難した。
ところが鷲が、爪に掴んでいた亀を空高く
から落とし、アイスキュロスは甲羅で
脳味噌を割られた(ラブレー『パンタグリュエル物語』第四之書)。なお、
夏目漱石『吾輩は猫である』8では、鷲が下界
にぴかと光ったものをねらって
亀を落とすと、それはイスキラス=アイスキュロスの禿げ頭だった、と語られる。》
と書かれています。
神山重彦先生の「物語要素辞典」の中にも、同様の記述が。
《★3.落下する亀。》
《『パンタグリュエル物語』第四之書(ラブレー)第17章 アイスキュロスは、占い師から
「しかじかの日に、頭の上に何かが落ちてき
て死ぬだろう」と予言されたので、その日は、
危険な建物や樹木などから離れ、広い野原の真ん中に避難した。ところが鷲が、爪に掴ん
でいた亀を空高くから落
とし、アイスキュロスは甲羅で脳味噌を割られた
〔*『吾輩は猫である』(夏目漱石)8では、鷲が下界にぴかと光ったものをねらって
亀を落とすと、それはイスキラス=アイスキュロスの禿げ頭だった、と語られる〕。》
http://www.aichi-gakuin.ac.jp/~kamiyama/ra.htm
「吾輩は猫である」の原文の記述。
《昔(むか)し希臘(ギリシャ)にイスキラスと云う作家があったそうだ。》
から始まる段落。(イスキラスはアイスキュロスのこと)
《吾輩は猫である 夏目漱石》(青空文庫)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/789_14547.html
さて、以前のオタマジャクシが降るこの出来事に対するエントリーで、
空から魚が降ってきた映画「マグノリア」を取り上げ、
さらにお金が空から降ってきた映画が…と記述しました。
もしかしてそれは、
今村昌平監督の「ええじゃないか」だったかも。
正確には、お金じゃなく、お札ですが。
《その時歴史が動いた》、2004年10月27日放送。
《第196回実録・ええじゃないか
~幕末ニッポンを動かした民衆パワー~》
http://www.nhk.or.jp/sonotoki/2004_10.html#03
Yahoo!百科事典《ええじゃないか(ええじゃないか)》
http://100.yahoo.co.jp/detail/%E3%81%88%E3%81%88%E3%81%98%E3%82%83%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%8B/
そこにも《神符の降下を契機に》と書かれています。
お札が降った原因は?
《御札類の降下は人為的になされたものであり、それには倒幕派の志士、
神宮の御師(おし)などが関与したものと思われるが、いまだ確証はない。》
こちらは自然現象ではなく、人為説が有力とのことですが、
まだはっきり定まっていないんですね。
さて、このお札が降ってきたことをきっかけに発生した、熱狂。
江戸時代末期の庶民は、そこに何を感じ取っていたのでしょうか?
《意識としては、この御札の降下に世直しをみていた。》
江戸から明治への大きな時代の流れを、
庶民は感じとっていたよう。
とすれば、もしかして、この天からオタマジャクシは、
大きな時代の流れ、具体的には政権交代を
告げる予兆なのではないでしょうか?
原因がわかりました。
「天からおたまじゃくし」は、人の仕業です。
それも政権交代を願う人たちの。
ということは、野党の支持者ですね。
あーすっきりした。
(無粋ながら一言。
最後の部分は、あまり出来の良くない冗談です。念のため)
2014年5月9日、なぜかこの記事に昨日8日くらいからアクセスが集中しています。テレビ、新聞などで、「ファフロツキーズ」が取り上げられたのでしょうか? 昨日今日の民放のテレビ番組では取り上げていないみたいなのですが……。もしかしたらNHK? わかりました。《新作スペシャル放送決定!BSプレミアム版「File-09:怪奇!ロンドン心霊ブーム&空から魚が降ってきた!?」は、7日(水)夜10:00~11:00!》が放送されたのですね。
http://www4.nhk.or.jp/darkside/26/
《幻解!超常ファイル「怪奇!ロンドン心霊ブーム&空から魚が降ってきた!?」》
http://www4.nhk.or.jp/darkside/x/2014-05-07/10/32095/
by nikitoki (2014-05-09 17:53)