5月30日に辞書で引いた言葉、「ほこりしずめ(埃鎮め)」。
思い出したので辞書を引いてみた言葉。
「ほこりしずめ(埃鎮め)」。
皆さんは、ご存知ですか?
大辞泉では、
《ほこりしずめ[―しづめ] 4 【▼埃鎮め】》について、
《水や雨などが、ほこりをしずめること。》とあります。
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E5%9F%83&dtype=0&stype=0&dname=0ss&pagenum=1&index=118048800000
芝居の世界での「ほこりしずめ(埃鎮め)」は、
幕開き冒頭、まだ観客がざわついている時に、
脇役が出てきて、雰囲気を作り、ザワメキを鎮め、
劇の世界に導くことをさすのだそう。
(音楽や効果音の場合も。また「ごみ鎮め」とも言う)
大衆演劇などでは、最初に出てくる
こうした役割の人を、「にぎやかし」と言うんだとか。
ということは、すぐに主役の人は出ないってことでもありますね。
なおコトバンクの大辞泉では、一般的な意味も。
《にぎやかし【×賑やかし】》
http://kotobank.jp/word/%E8%B3%91%E3%82%84%E3%81%8B%E3%81%97
関西などでは、よく、
「にぎやかさを添えること、添える人」という意味で、
使う気がします。
「今日はお忙しいところ、おいでいただきありがとうございます」
「いやいや、わたしなんか、単なるにぎやかしで…」
とか。(大阪弁ではないかもしれませんね。失礼)
落語のように話者1人しかいない場合は、
どのように「ほこりしずめ」を行うのか?
落語には、噺の導入となる「マクラ」があります。
マクラそれ自体が「埃鎮め」となっていますが、
さらにその際、声を一段、聞き取れないほど小さくする
という工夫をする演者もいるとか。
口が動いているのに、聞き取れないと、
観客は、何を話しているんだろうと、
おしゃべりをやめ、噺を聞こうという姿勢になる
つまり「埃鎮め」になるということだそうです。
これなんか、人の前で話をするときに、
使える演出かもしれませんね。